文化庁移転準備会議が7日、京都市内で開催。新・文化庁の組織体制、文化庁及び京都府、京都市の来年度予算案等について報告した。
準備会議には山田道夫文部科学省大臣官房文部科学戦略官、松坂浩史文化庁地域文化創生本部事務局長、山内修一京都府副知事、岡田憲和京都市副市長らが出席した。
山田戦略官が今国会提出に向け準備を進めている文部科学省設置法の一部を改正する法律案について「文化行政の幅を広げる内容で、芸術に関する教育に関する事務を文科省本省から文化庁に移管すること、これまで一部を文科省本省が所管していた博物館に関する事務を文化庁が一括して所管する。施行日は10月1日の予定」などと概要を説明し、「閣議決定にかけることになる」と述べた。
新・文化庁の組織体制について「これまでの2部制を廃止する。政策課、企画調整課(新設)、文化経済・国際課(新設)、文化資源活用課、文化財第一課、文化財第二課、著作権課、国語課、宗務課の体制となる。新たに次長を置き2名体制となる。職員定員は現行の231人から22人増員し、253人となる」「京都の本庁には文化庁長官及び次長、審議官、文化財鑑査官を置く」などと報告した。
文化庁の移転先となる京都市上京区の京都府警察本部本館について、京都府は「今年度内に庁舎整備の基本計画策定に向け作業を進めている。その際、府警本部本館の整備に関する耐震や景観、保存等に関する意見を有識者から聴取した」「来年度当初予算案において、文化庁移転準備費1億1300万円を計上し、府警本部本館の耐震改修設計や埋蔵文化財調査を進めるほか、シンポジウムを開催する予定」「これらの取り組みを着実に進め、遅くとも2021年度中の本格移転を目指す」と報告。その後、京都府、京都市が来年度予算案の文化関係事業について報告した。