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建通新聞社(東京)
2018/02/07

【東京】都 要配慮者賃貸住宅供給促進計画案まとめ

 東京都都市整備局は「住宅確保要配慮者賃貸住宅供給促進計画」の案をまとめた。住宅確保に配慮が必要な都民に対する賃貸住宅供給を促すための施策を総合的・効果的に推進することが狙いで、公営住宅の供給目標を13万8000戸、住宅セーフティネット法に基づく登録住宅の供給目標を3万戸に設定。都営住宅の耐震化や改修、昭和40年代以前に建設した住宅の建て替えなどを計画的に推進する。民間賃貸住宅への入居促進策として、都内の空き家などを最大限有効活用するとともに、住宅確保要配慮者専用住宅の改修や家賃低廉化などに補助を行う区市町村を都が財政支援する。都民意見の反映手続きを経て年度内に行政計画として確定する。
 同計画は住宅セーフティネット法に規定された「都道府県賃貸住宅供給促進計画」として定めるもので、期間は2018〜25年度の8年間。海外からの引き揚げ者や新婚世帯、児童養護施設退所者、LGBT、UIJターンによる転入者などを住宅確保要配慮者とし、25年度末の賃貸住宅供給目標を13万8000戸、登録住宅供給目標を3万戸に設定する。
 都営住宅については、長期にわたって有効活用するため耐震化や修繕・改修を計画的に進めるとともに、既存住棟へのエレベーターやスロープの設置などバリアフリー化を推進する。昭和40年代以前の建設で老朽化している住宅は、地域特性や老朽度の度合いを考慮しながら、最大で年間4000戸のペースで建て替える。その際、ファミリー向け住戸の整備を進めるなど若年夫婦・子育て世帯に対する支援を拡大する他、建て替えで創出する用地を認可保育所や子育て支援施設などの整備候補地として提供する。生活関連施設などの整備用地としての活用も視野に入れる。区市町村が福祉施策やまちづくり施策と連携して住宅施策を充実できるよう、都営住宅の区市町村への移管も進める。
 また、都住宅供給公社の賃貸住宅についても同様に耐震化や修繕・改修、建て替えを計画的に実施する。建て替えにより創出する用地は特別養護老人ホームなどの福祉施設の建設地として活用するとともに、空き店舗については高齢者・障害者の生活支援施設や子育て支援施設として活用する。
 要配慮者が入居可能な登録住宅を増やすため、都内の空き家を最大限活用するとともに、賃貸住宅や共同居住型住宅(シェアハウス)などの面積基準を、国の基準よりも緩和する。
 登録住宅の普及策として、要配慮者専用住宅とするための改修や家賃低廉化に対する家主への補助を行う区市町村を都が財政支援する他、登録住宅をバリアフリー化や耐震化する家主にも都が財政支援などを実施する。

提供:建通新聞社