富山県職業能力開発協会(金岡克己会長)は2日、若年技能者人材育成支援等事業として、ものづくりマイスターによる「出前講座」を開催した。厚生労働省の委託事業となる。
この日は、富山県左官事業協同組合(夏見久志理事長)が派遣した、ものづくりマイスターで一級左官技能士(職業訓練指導員)の中村政樹氏、飯野昭彦氏、森俊也氏のほか、松浦哲司氏と千龍正義氏、夏野茂夫氏が高岡市の高岡工芸高校を訪問。高校側は土木環境科土木工学コース2年生の10名が参加し、左官作業の基本を学んだ。
講座では、講習の進め方や講師紹介の後、鏝や鏝板など、使用する材料や工具を説明。日本左官業組合連合会が作成した教材DVD「SAKAN PRIDE」を放映し、左官の仕事内容などを紹介した。
左官材料の調合および練り合わせ、講師による塗り壁の実演、ポイント解説を行った後、生徒は講師の指導の下、実際に塗り壁を体験した。
参加した生徒の一人は、「左官の塗り壁作業は初めての体験だったので、難しかったですが、とても楽しく左官の仕事に興味を持ちました」と話していた。
県職業能力開発協会では、熟練技能の継承、時代のニーズに対応できる若年技能者の育成を図るため、2013年度から、ものづくりマイスターによる出前講座を実施している。