金沢市は、金沢美術工芸大学の金沢大学工学部跡地(小立野2丁目)への移転整備にかかる基本設計について、4月にプロポーザル方式で公告する方針だ。
1日に開かれた検討懇話会(座長・水野一郎金沢工業大学教授)で、移転に向けた基本計画の最終案が了承された。最終案では設計者の選定について、実績や技術力の高さで選ぶプロポーザル方式を採用する方針を示し、市は18年度早々から設計者の選定に着手したい考え。特定までには4カ月程度かかる見込み。
施設全体の延べ床面積は約3万2000平方メートルを想定する。内訳は共通教室や共通工房、(仮称)メディアセンターなどの教育部門が約5000平方メートル、演習室・実習室・制作室などの同部門が約1万2000平方メートル、美術工芸研究所などの研究部門が約1000平方メートル、図書館や美術館、体育館の公開施設部門が約5000平方メートル、事務所や食堂などの管理・共用部門が約9000平方メートル。
設計期間は基本設計が18年度から19年度、実施設計が19年度から20年度にかけてを予定。20年度の着工、23年度中のキャンパス移転を目指す。
金沢美大の移転は、現キャンパス(小立野5丁目)の老朽化や狭隘化の解消、バリアフリーやユニバーサルデザインへの対応を目的に、角間に移転した金大工学部の跡地に移る計画。敷地約8・1ヘクタールのうち約4・7ヘクタールを活用し、残りの敷地には県が県立図書館(本多町)の移転を計画する。