日本工業経済新聞社(山梨)
2018/02/02
【山梨】西側にL3・3q新設 甲府河川国道が新笹子トンネル改修
国土交通省関東地方整備局甲府河川国道事務所は、老朽化が著しい国道20号新笹子トンネルの改修について、延長3・3qのトンネル新設により対応する。地元説明会も終え、幅杭打ちや用地測量、物件調査と順次事業を進めていくが、現状では、着工や完成時期は未定としている。
現トンネルは1958年に開通したもので、大月市側を起点として延長は2953m。全幅7mで、断面も狭小なため大型コンテナ車の通行に支障をきたしている。新設トンネルはこの西側をほぼ平行に貫くルートが考えられており、延長約3300mを想定している。片側歩道W2・5mを含めて全幅10mを確保。通過交通の安全を図るとともに、現施設の断面不足を解消する。
新設後、既設トンネルは避難路として活用する考えで、新設との間には連絡トンネルを8本設ける計画。最長のものはL100m程度が想定されている。
同事務所は、同トンネルの甲州市側に位置する観音トンネルについても経年劣化による安全面での課題があるため改修を計画。西側に橋梁を新設することにより対処する。
本事業においては、昨年6月に道路設計、9月には2件の用地測量の業務が発注されており、設計を近代設計が、測量は2件とも望月測量設計が落札している。設計業務には、バイパス道路とともに橋梁などの設計も含まれている。
トンネル改修を進めるにあたっては、学識経験者らで組織する技術検討委員会を組織し、14年から対策・整備方針を検討するとともに、技術的助言を受けてきた。このなかで、新設橋梁に関して事務局側はPC3径間連続箱桁ラーメン橋を採用する旨の説明を行っている。