県は1日、2018年度当初予算案を発表した。一般会計は1兆7288億8100万円で、前年度に比べ27億円増(0・2%増)。ただし、教職員人件費の千葉市への移譲や国民健康保険の広域化に係る特殊要因を除くと、同307億円増(1・8%増)となる。新予算は、総合計画「次世代への飛躍 輝け!ちば元気プラン」策定後、初めての通年予算で、計画の着実な推進を図る。また、新たに策定した「県有建物長寿命化計画」に基づき、施設の老朽化対策に本格的に取り組む。
一般会計の投資的経費は前年度比2・3%増の1599億9100万円。投資的経費のうち普通建設事業費は6・3%増の1414億8700万円。内訳は、補助事業が同5・1%増の790億2300万円、単独事業が同7・7%増の624億6400万円。補助事業は河川海岸津波対策事業や漁港建設事業の増などにより約39億円の増。単独事業は、衛生研究所の工事完了などで減額になる一方、道路整備予算を強力に加速させるための予算を大幅に増加することや、警察署等の耐震改修を進めることなどから約44億円の増額となっている。
主要事業は、道路ネットワーク事業576億8083万円(ほかに債務負担行為194億9700万円)、県有建物長寿命化対策事業157億1888万円(同44億円)、特別支援学校整備事業3億6590万円(同5900万円)、交番・駐在所整備事業3億2619万円など。また、新規事業として新県立中央図書館基本計画策定事業、千葉リハビリテーションセンター再整備事業、館山警察署庁舎整備事業などに予算を措置した。
◆千葉リハC再整備で調査
新規事業のうち、千葉リハビリテーションセンター再整備事業は、建て替えに向けた調査費などに1850万円を計上。施設整備の基礎調査などを実施。館山警察署庁舎整備事業は、館山警察署を旧安房南高校跡地に移転し建て替える計画で、新年度予算に基本設計費等4900万円を計上。新県立中央図書館は、先月策定した県立図書館基本構想をもとに、新たな図書館整備に向けて基本計画を策定するため、1500万円を措置した。
主要事業では、県社会福祉センター整備事業について本年度からの継続で基本設計を実施。県有建物長寿命化対策事業では、事業費81億7960万円で26施設の建て替えを進め、事業費26億6443万円で警察署など28施設の大規模改修を推進するほか、計画保全や解体などを進める。このうち警察署等耐震改修事業は、事業費12億6319万円(ほかに債務負担行為7億5400万円)で市川、鴨川、成田、船橋東の4警察署の耐震改修工事を実施するほか、茂原、印西の2警察署と都町庁舎の意匠設計を実施する。
一方、道路ネットワーク事業では、20年度までに52か所の道路開通や歩道整備・交差点改良等の完了を目指すとともに、18年度は新たに30か所の事業に着手し、整備を加速させる。道路整備ではこのほか、道路維持管理事業に92億5700万円、交通安全施設整備事業に86億6516万円を予定。