2月臨時県議会が1日開かれ、農林水産業の経営強化や防災・減災対策を盛り込んだ170億5100万円の17年度一般会計補正予算と、県営電気事業会計補正予算を可決し閉会した。補正後の一般会計予算総額は3831億2100万円。
提案理由で平井伸治知事は「国補正を活用し、農林水産業の強化策や防災・減災事業を速やかに進める」と訴えた上で、「18年度当初予算と連動させた『14カ月予算』とし、切れ目なく対策を講じる」と説明した。
主な補正事業は、TPP11と日欧EPA対策に向けた農林水産業の強化に76億6000万円。このうち畜産試験場に整備する研究所棟と牛舎には4億9000万円を計上した。林業・木材産業の強化では、CLT(直交集成材)の木材加工流通施設整備や間伐材の生産、路網整備などに15億9000万円を充てる。名和3期畑総など農業農村整備事業と造林事業には10億8000万円。
土木公共事業は、岩美道路をはじめ地域高規格道路や国・県道改良、河川、砂防、治山事業など85億5900万円を前倒しする。
このほか、社会福祉施設の施設整備事業は1億9200万円を追加。グループホームの新規創設7件と障害福祉サービス事業所の大規模修繕3件を助成する。特別支援学校のエアコン整備には1億6400万円を補正。鳥取聾学校ひまわり分校の9台、米子養護学校の76台を更新する。
また、県営電気事業会計補正予算は、日野川第1発電所(日野町福長)リニューアルの概略検討に債務負担行為4320万円を設定。コンセッションの導入に向けて、今年3月から来年3月にかけて水圧鉄管や発電所建屋の劣化調査と合わせ改修計画を予備検討する。
日刊建設工業新聞