日本工業経済新聞社(山梨)
2018/01/31
【山梨】要望の反映18項目 県の国への提案・要望結果
県は30日、2018年度国の施策および予算に関する提案・要望結果について公表した。内容が反映されたものは18項目としており、道路関係は個々への配分は定かではないものの、総合交付金を除く予算規模はほぼ前年度並み。老朽化対策への交付金も前年度レベルをキープし、大規模橋梁への補助制度の条件緩和がなされたとしている。
このことに関して、県は5月と11月に提案・要望を取りまとめ県関係国会議員に協力を要請。18年度予算案は12月に閣議決定している。
道路整備に関する提案・要望では、特例措置(補助率などの嵩上げ)の期限延長の求めには、18年度以降も10年間の継続が示されている。骨格道路網の整備促進では中部横断自動車道(新清水JCT〜六郷IC)の早期開通と長坂〜八千穂間の早期事業化、また、リニア中央新幹線に絡んでは関連交通インフラ整備促進を要望事項に挙げられていたが、個々の事業への配分が行われていないため反映状況は判別できないとしている。
ただ、道路局の予算は、別枠となる社会資本整備総合交付金を除くと1兆6677億円で、ほぼ前年度並み。直轄事業の中部横断自動車道や新環状道路北部区間などの改築事業は1兆719億円(前年度比2%減)となっている。
財源の確保などを求めた公共施設の老朽化対策においても同様に要望反映の状況は分からないものの、交付金の大枠として、防災・安全交付金1兆1117億円(前年度比0・5%増)、農山漁村地域整備交付金等3217億円(同4・9%増)、治山事業費・地方創生整備推進交付金988億円(同1・0%減)が確保されている状況。
また、森林整備への財源確保においては、造林事業で前年度並みの予算額が計上されるとともに、搬出間伐や作業道整備などに助成を行う「林業成長産業化総合対策」の創設もあり要望が反映されたとし、農地中間管理機構による農地集積に対する財政支援へは、関連農地整備事業が創設され推進予算も確保されたとしている。
分散型エネルギーシステムの導入支援拡充に対しては、補助率の嵩上げ(SOFCハイブリッド機、地中熱ヒートポンプ、自家消費型太陽光発電施設の設置経費助成)が行われ、要望が反映されたかたちだ。(次号以降に関連事業の結果を掲載)