県は31日、総額170億5100万円の臨時補正予算案を固めた。国の2017年度補正を財源に農林水産業の強化や防災減災の公共事業費130億円を盛り込んでおり、きょう1日招集の2月臨時議会に提出する。
主な事業はTPP、日欧EPA対策に77億円を補正し、農林水産業の支援策を強化する。このうち鳥取型低コストハウス施設整備には3億2800万円。倉吉市や北栄町のイチゴ、スイカなど園芸施設にJAを通じて支援する。事業費は5億8000万円。
畜産施設に対しては2億9000万円を補助し、肉用牛の牛舎など酪農施設整備を支援する。
鳥取和牛改良試験研究施設には4億9000万円を計上。ゲノム育種価の解析評価を実施する研究所棟(鉄骨造平屋建て520平方b)に1億8300万円、検定・待機牛舎の新築(同745平方b)に1億4300万円、牛舎の解体1600万円、設計監理に4000万円を充てる。
農業農村整備事業の公共事業は中山3期、名和3期の畑総や天神野ため池、農業用管水路の湖山砂丘、羽合浜などに5億8800万円。土木公共では岩美道路など道路改築や砂防事業に85億6000万円を前倒しする。
また、老朽化している日野川第1発電所のリニューアル検討には4320万円の債務負担行為を設定。コンセッションの導入に向け、FIT(固定価格買い取り制度)を活用した事業性を検討する前に、劣化調査と概略の改修計画をまとめる。このほか事業は次の通り。
▽私立学校施設整備費補助金=鳥取敬愛高校の旧校舎解体1600万円▽社会福祉施設の施設整備事業=障害福祉サービス事業所の改修助成1億9200万円▽国立公園満喫プロジェクト推進事業=公衆トイレの改修、自然歩道改修、避難小屋修繕3700万円▽自然公園管理費=鳥取砂丘駐車場の公衆トイレ整備7800万円▽特別支援学校エアコン整備事業=鳥取聾学校ひまわり分校、米子養護学校のエアコン整備1億6400万円
日刊建設工業新聞