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日刊建設タイムズ社
2018/01/31

【千葉】9市町が県に要望書/成田空港圏自治体連絡協/地域振興策など6項目/早期の基本プラン提示を

 成田空港周辺9市町で組織する成田空港圏自治体連絡協議会(会長=小泉一成・成田市長)は30日、県庁を訪れ、夜間飛行制限緩和案の改善や具体的な地域振興策の推進など6項目からなる「成田空港のさらなる機能強化に関する再要望書」を森田健作知事に手渡した。要望書は住民の声を反映させ、26日の協議会でとりまとめた。同協議会の首長と知事は、31日に国土交通大臣と成田国際空港会社に要望書を提出する予定だ。
 要望書は▽夜間飛行制限緩和案の改善▽夜間飛行制限緩和に伴う騒音対策の拡充▽騒防法・騒特法による区域設定への対応▽移転用地確保への協力▽具体的な地域振興策の推進▽周辺対策交付金の充実――の6項目で構成。
 具体的な振興策の推進では、「基本プラン骨子案」に示された産業振興、インフラ整備、生活環境の基本方針を早急に具体化して「基本プラン」を作成し、地域に提示することや、機能強化に伴い騒音地域が大幅に拡大する自治体での雇用確保や産業振興につながる実効的な事業の推進を求めた。基本プランは、四者協議会が昨年12月に「基本プラン骨子案」を作成し、周辺市町に提示した。
 要望に当たって小泉市長は「要望内容は、いずれも機能強化の実現に向け速やかに解決しなければならない問題を集約したもの」とし、「成田空港の機能強化の協議を前に進めるためにも、要望内容について真摯に検討し、国、空港会社への要望をお願いしたい」と知事に要請。これを受けて知事は「県としてできることをしっかりとやりたい。地域振興策の提示に向けた基本プランの策定にしっかり取り組み、国、空港会社へ要望したい」と応じた。
 要望書は、昨年6月に四者協議会からの空港機能に関する再提案をもとに、周辺市町が約100回にわたる住民説明会を開催し、住民説明会での意見を踏まえ、まとめられた。
 小泉市長は今回の要望について「課題解決の大きな要因が地域振興策」という考えを示し、「知事から基本プランの作成についてしっかり取り組むとの言葉をいただいたので、真摯な取り組みを期待する」と話した。
 なお、基本プラン骨子案は、計画期間を2018〜32年度とし、地域づくりの基本方針として「産業振興」「インフラ整備」「生活環境」の3つの柱を掲げた。産業振興では@地場産業・中小企業振興A企業誘致B観光振興C農業振興――に取り組み、インフラ整備では道路、河川、農業用水・ほ場整備を進める。k_times_comをフォローしましょう
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