県土整備部は30日、総額415億円規模の2018年度土木公共事業予算案をまとめた。前年度当初(432億円)比3・9%減。ただ、2月臨時補正85億9000万円を加えた「14カ月予算」としてみると前年比15・9%の伸びとなる。
同部当初予算案は30、31の両日、県議会主要各会派に説明。来月22日開会予定の2月定例県議会に提出する。
主な内訳は、補助と交付金の一般公共事業228億6400万円は前年比1・2%減、単県公共事業86億7400万円が同2・8%減。一般直轄事業(県負担金)は54億1400万円を見込み、鳥取西道路が終盤を迎えたため同13・4%の大幅減になった。
一般公共の道路橋りょう事業では、補助の地域高規格道路に前年より5億3400万円多い31億8400万円を計上。国道178号岩美道路20億9300万円、国道313号倉吉道路・倉吉関金道路・北条倉吉道路(延伸)3億6400万円、国道181号江府道路7億2700万円を盛り込んだ。
河川事業は大路川、由良川、日野川などに30億6800万円。砂防事業は稗谷川、加勢陀川、田ノ原川、大内木下地区急傾斜など26億7500万円。治山事業は若桜、横手、宇代地区など8億5900万円を充てる。
単県公共では、農地、河川、砂防で流木対策の調査に9800万円を投入。「トラブルスポット」を抽出後、代表3流域で総合対策を検討する。
一般直轄事業は鳥取西道路、北条道路の建設、鳥取道と米子道の付加追い越し車線など道路事業に223億円、これに千代川、天神川、日野川、斐伊川の各河川、皆生海岸、大山砂防を加えて総額262億円(事業費ベース)を想定した。
同部の当初予算規模は2年ぶりの減で、16年度とほぼ同額となった。一般直轄事業の減少はやむを得ないが、単県事業が財政課から絞り込まれた。一般公共と単県公共の内訳は次の通り。
※一般公共事業228億6400万円
▽道路橋りょう事業=142億9700万円(岩美道路、江府道路など)
▽街路事業=9億9600万円(葭津和田町線、美萩野覚寺線など)
▽河川事業=30億6800万円(大路川、塩見川、由良川など)
▽海岸事業=1億8100万円(岩美海岸、湯山海岸など)
▽ダム事業=1億8800万円(百谷ダム、佐治川ダム、東郷ダム、賀祥ダム、朝鍋ダム)
▽砂防事業=26億7500万円(寺谷川、田ノ原川、坪谷川など)
▽港湾事業=2億8300万円(鳥取港、田後港、米子港)
▽治山事業=8億5900万円(赤波、米里地区など)
▽漁港事業=3億1200万円(境漁港、網代漁港、泊漁港、淀江漁港など)
※単県公共事業86億7400万円
▽道路事業=39億0600万円
▽河川事業=19億7900万円(阿弥陀川、日野川など)
▽ダム事業=1億6200万円
▽海岸事業=3億0200万円
▽砂防事業=14億4800万円(寺谷川、大谷川、高山A地区など)
▽港湾事業=3億5300万円
▽空港事業=7000万円
▽土木総務費=2億5000万円
▽治山事業=9300万円
▽漁港事業=1億0600万円
日刊建設工業新聞