日本工業経済新聞社(茨城)
2018/01/30
【茨城】イオンが専門店街とモール整備/桑原地区土地区画整理事業
取手市都市計画課が進めていた桑原周辺地区土地区画整理事業の協力者の公募で、最優秀提案者にイオンモール梶Eイオンタウン梶iいずれも千葉県千葉市美浜区)のJVが選定された。同地区の北側(約32・6ha)に専門店が連続する商業施設を、南側(約35ha)に多目的な大規模商業施設を整備する考えで、2月にも事業協力者として協定を締結する。施設は2024年度に着工し、25年度のオープンを目指す。
桑原周辺地区は、国道6号と都市計画道路上新町環状線の周辺約67・6haで、地権者は170人。国道6号の北側(約32・6ha)と南側(約35ha)の2地区に分割される。市の求心力を高める活力創造拠点として大きく期待されている。
市は昨年10月に同地区の土地区画整理事業の計画素案作成を支援する事業協力者の公募を開始。4者から応募があり、12月19日のプレゼンテーション審査で、選定委員会(委員長・有田智一筑波大学教授)によってイオンモール・イオンタウンJVが最優秀者に選ばれた。
同JVの提案は「とりでTWIN−TOWN PROJECT」。北側を「North−Town」とし、各種専門店が立ち並ぶエリアを整備する。南側は「South−Town」とし、イオンが各地で展開する広域集客型のショッピングモールを造る。
主な特徴としてはまず、立体横断施設を国道6号に架設する。また、中心を貫く形で歩行者専用の「さくら街道」を整備し、新たな観光名所とする方針。
そのほか、地元アーティストや市内にキャンパスを構える東京芸術大学との協働によって、オブジェや壁面アートを設置し、「アートのまち取手」を強調する。さらに、新規雇用は全体で5000〜7000人を見込んでいる。
事業スケジュールによると、18年度に素案作成と地権者の仮同意取得、19年度に事業計画案作成と準備組合の設立を予定。20年度には本組合を設立し、20〜21年度に市街化区域編入に伴う都市計画決定と換地設計および同意調整を進める。
そして22年度に道路や公園、調整池などの公共部分と、宅地部分の工事に入る。24年度にはモールなどで着工し、8年目となる25年度の完了を目指す。