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建通新聞社四国
2018/01/30

【高知】高知県など 動物愛護C基本構想策定へ検討会

 高知県と高知市は1月25日、共同で新設を目指す「こうち動物愛護センター(仮称)」の基本構想策定に向け、有識者による検討委員会を開き、施設の機能や設備などについて議論を交わした。
 整備の基本的条件として、立地環境は全県からのアクセスと災害時の受援、動物の鳴き声などを考慮、県中央部の津波浸水地域外で住宅地から一定の距離がある場所とする。家族連れや近隣の子どもたちがピクニックや遠足に利用できるような施設とし、公共交通機関が利用可能な場所で、優しいイメージの外観とする。また、災害発生時に動物救護施設や物資集積所として活用できる敷地面積を確保する。
 整備を想定する施設・設備としては、「啓発・学習・ふれあいスペース」に、動物愛護に関する展示や啓発のスペース、多目的ホール、マッチングルーム、ボランティアルーム、グルーミングルームなど。「動物収容飼養スペース」には、犬用と猫用の保護室・譲渡室、保護室の犬の運動を行うスペース、感染症対策の観察室など。「屋外・災害対応」には、ドッグランを含む屋外ふれあい広場、慰霊碑などが示された。この他、診察諸室と事務管理室を設ける。
 県市が共同で所有している「小動物管理センター」(高知市孕東町)では、保健所で保護した犬や猫の収容、保護収容動物の飼い主への返還、譲渡、処分を実施している他、犬や猫の適正や飼養管理についての広報啓発活動を行っている。しかし、もともと狂犬病予防対策を目的として建設された施設であるため、動物愛護の機能が不足している。また1981年建設で老朽化が進み、敷地も狭く、浦戸湾に面しているため南海トラフ地震による津波浸水の恐れもある。
 県と市では、これらの課題を解決し、動物愛護の取り組みを抜本的に充実させるため、動物愛護センターの新設を計画している。今回の検討委員会での意見に基づき、パブリック・コメントを実施、県民からの意見を反映させ基本構想を策定、18年度以降、新センター設置に向けた検討を加速させる。

提供:建通新聞社