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建通新聞社(神奈川)
2018/01/30

【神奈川】関東地整 新本牧整備で岸壁護岸の基本設計開始

 国土交通省関東地方整備局は横浜港・新本牧ふ頭の整備で2017年度内に岸壁と護岸の基本設計をスタートさせる。埠頭(ふとう)中央部に築造する大水深岸壁と外周護岸、先端部の海面処分用地との境界に設ける護岸が対象で、重力式の構造を想定しつつ、岸壁については桟橋式も比較検討するなどして最適な断面を決めるため。所管の横浜港湾空港技術調査事務所が簡易公募型に準じたプロポーザル手続きで3月上旬に業務の委託先を特定。3月中旬〜8月31日(予定)の履行期間で業務成果品をまとめてもらい、細部設計以降の展開につなげる。
 新本牧ふ頭は本牧ふ頭D突堤(横浜市中区)の東方沖約140fに整備する。約2400万立方bの浚渫土や建設発生土などを活用して埋め立て、本牧ふ頭D突堤から続く基部〜中央部(1〜2期地区)に▽ふ頭用地88・7f▽緑地3・6f▽臨港道路用地2・8f―を造成するとともに、水深18b以上の岸壁800b・2バースを築造。さらに先端部(3期地区)には浚渫土砂や建設発生土などを約1500万立方b受け入れられる海面処分用地48・5fを確保する。これらのための外周護岸は総延長3400bで、3期地区の突端に延長150bの防波堤も建設する。
 おおむね20年程度の工事期間を想定し、横浜市とともに2017年10月から事業実施段階の環境影響評価手続き中。市も1期地区の外周護岸の構造諸元などを開発エンジニアリング(横浜営業所、横浜市中区)で検討している。
 今回の基本設計は、2期地区の内海側に築造する水深18b以上の岸壁800bと取り付け護岸約50b、外海側に築造する外周護岸約750b、2期地区と3期地区との境界に設ける護岸約710bが対象。土質資料(粘性土地盤)の整理解析や地震応答液状化の判定、地盤改良工法の検討(6ケース)などを基に、複数の構造諸元(重力式岸壁2ケース、桟橋式岸壁1ケース、重力式護岸6ケース)を設定した上で、各構造諸元の概算数量・工費などを含めた総合的な比較・検討を通じて最適な断面を決める。
 税込み参考業務規模4800万円程度。建設コンサルタント等Aの競争参加有資格者から2月5日まで参加表明書、2月26日まで技術提案書を受け付け、3月1日実施予定のヒアリングを経て委託先を特定する。特定テーマに「大水深(マイナス20b以深)並びに軟弱地盤堆積区域における岸壁および護岸設計の留意点」を掲げ、プロポ手続きの中で技術提案を求めることにしている。

提供:建通新聞社