静岡市は、新清水庁舎の事業手法について、2018年度にPPP(公民連携事業)導入可能性調査を行う。DBO(設計Design 建設Build 運営等Operate)や民間資金活用による社会資本整備(PFI)のBTO方式(建設Build 移転Transfer 運営等Operate)、庁舎建設の先進事例があるリース方式など民間の創意工夫を発揮できる対応可能な事業手法を中心に検討する。
17年11、12月にPPP事業・民活事業への関心や取り組み、立地を踏まえた民間施設の可能性などについて、民間企業などへの簡易サウンディング(市場調査)を実施した。
その結果と、「静岡市PPP/PFI導入優先的検討指針」に基づき、事業の枠組み、リスク分担などを含め、民間企業などとのサウンディングを引き続き実施し、PPP導入可能性について調査する。
導入可能性調査は、@新庁舎整備事業スキームの検討と決定A敷地の有効活用検討B民間事業者の参画可能性の検討CVFM(Value For Money 支払いに対して価値の高いサービスを供給するという考え方)の検証Dリスク分担の検討E総合評価と課題の整理―の内容で実施していく。
新庁舎整備事業スキームの検討では、3月に策定予定の基本構想に基づき、DBOやPFI(BTO方式)など民間による創意工夫を発揮できる対応可能な事業手法を中心に、事業方式や事業範囲、事業期間などを検討。民間事業者の選定方法、選定の基準などの考え方を整理し、想定される事業スキームを決定する。
敷地については、有効的な活用方法や、有効活用した場合の整備手法を検討し、事業スキームを整理していく。
民間事業者の参画可能性は、事業スキームに応じ、民間事業者(建設、維持管理、敷地有効活用、金融機関など)の参画意欲に関する市場調査を市が実施するとともに、業務委託して多数の民間事業者から参画意欲などを確認する。これは、PPP手法で事業を実施する際の可能性と課題を整理するため。
その後、従来方式の事業費とPPP手法で実施した場合の事業費コストを概算、VFMを算出し検証する。それと共に主要なリスクを抽出、リスク分担の基本的な考え方を検討する。
最終的には、民活手法で実施することの可能性、適合性についての総合的な評価と事業化スケジュールの検討、今後の検討課題などを整理していく。
提供:建通新聞社
(2018/1/29)
建通新聞社 静岡支社