国土交通省が改正踏切道改良促進法に基づき1月19日に追加指定した「改良すべき踏切道」で、愛知県内では19カ所が指定された。すでに2017年1月に69カ所が指定されており、合わせて88カ所となった。指定された踏切は、20年度までに改良計画を策定することになっている。県は今後、鉄道事業者などと協議しながら、改良計画の策定作業を進めていく。
改正踏切道改良促進法では、国土交通大臣が「改良すべき踏切道」を指定し、道路管理者と鉄道事業者に指定期間内に対策を実施することを求めている。1月19日に新たに全国で237カ所を指定した。このうち愛知県内の踏切道は19カ所。17年1月には、愛知県内は全国で最も多い69カ所が指定されており、今回の指定箇所と合わせ、県内の改良すべき踏切道は88カ所となった。
今回指定された県内の19カ所のうち、県が管理する道路の踏切は勘の内(半田市)と第3半田街道(半田市)の2カ所。勘の内は、JR武豊線と国道247号の交差部。第3半田街道は、JR武豊線と県道衣浦西港線の交差部。残りの17カ所は名古屋市、半田市、豊田市、常滑市、知多市がそれぞれ管理している。すでに指定されている69カ所で県管理は17カ所あり、合わせて19カ所となった。その他、国管理が2カ所、名古屋市管理が12カ所、その他の市町村管理が55カ所となった。
同法では、20年度までの5年間で、指定された踏切道ごとに協議会を設け、改良計画をつくることを求めている。このため愛知県内では、先行して12カ所の踏切道について、17年末に合同で協議会を設立した。12カ所には、県管理の他、名古屋市、東海市、安城市管理の踏切道が含まれている。今後、残りの指定踏切道についても個別の協議会を発足させ、合同会議に参入していく。
県は、抜本対策として立体交差化事業を進める他、周辺でバイパス(BP)整備を行うなどのネットワーク対策に取り組む方針。立体交差化事業は現在、名鉄尾西線苅安賀駅付近鉄道高架化事業を進めている他、名鉄本線新清洲駅付近鉄道高架化事業の実施に向けて準備を進めている。こうした抜本対策には多額の費用と長い期間を要するため、踏切道周辺でBP整備を行い、交通量を分散させて踏切の交通量を減らすネットワーク対策などに取り組んでいく考えだ。
提供:建通新聞社