富山県農林水産部は、黒瀬谷地区県営農地整備事業に総事業費12億4100万円を投じ、用水路工などに着手する。国に対し18年度の新規採択を要望している。
受益面積は、富山市八尾町岩屋ほか地内の139・7ヘクタールで、久婦須川と岩屋用水に挟まれた農地が対象。事業内容は用水路(パイプライン)17・5キロ、除塵機2基、暗渠排水55・9ヘクタール、客土11・4ヘクタール。採択を受ければ18年度に着手し、25年度の完成を予定している。費用便益費(B/C)は1・01。
同地区は、昭和40年代に整備され、設備の劣化や流下能力の低下が進んでいる。施設の更新とともに、ICTを活用した自動給水栓の導入による水管理の省力化、既存法人への農地集積・集約化に取り組むことで、農業経営の安定化を図る。担い手への農地集積率は、現況68・4%から89・4%へ引き上げる。