東京建設業協会(飯塚恒生会長)は1月24日、東京都の入札契約制度改革をめぐる都入札監視委員会制度部会(部会長・楠茂樹上智大学大学院教授)との意見交換に臨み、予定価格事後公表の一部見直しやJV結成義務の復活、1者入札中止の廃止を訴えた。
予定価格の事後公表に関しては、全案件での工程表の公表や数量内訳書での数量表示の改善など、入札参加者がさらに積算を行いやすい環境を整えるよう要請。併せて、工事規模に関わらずほぼ一律となっている見積期間や、指名通知から質問回答までの期間を延長することが必要だと指摘。時間的制約が厳しい案件や事務所発注の案件の予定価格については、事前公表に戻して改めて検証することを求めた。
JV結成義務の廃止では、都内中小企業を構成員とするJVに対し、総合評価方式での評価をさらに高めるよう求めるとともに、中小企業の受注機会確保と技術力向上につなげるため、議会付議案件や、地理的条件などからJV結成が必要な案件を対象に結成義務を復活するよう訴えた。
1者入札の中止に関しては、「入札参加希望者が他の入札参加希望者がいるかどうかは知り得ることではない」「入札中止は都の事業執行の遅れや入札参加者の負担増につながる」と指摘し、廃止を求めた。
さらに、低入札価格調査制度の適用拡大に伴う数値的失格基準について「ダンピング対策が適切に実施されるよう調査基準価格に近付けるよう引き上げる」とともに、「調査基準価格と最低制限価格の設定範囲の上限を撤廃する」ことが必要だとした。
提供:建通新聞社