日本工業経済新聞社(群馬)
2018/01/24
【群馬】昭和インター線改良に向けて用地買収を進捗
県沼田土木事務所は主要地方道昭和インター線森下工区のバイパス整備について、2018年度に用地等の準備が整った区間から工事発注を行う可能性を示唆した。昭和IC側から用地買収を進めており、18年度も継続する。事業全体に対する進捗率は約26%。このほか、昭和インター線関連では村道の改良・拡幅工事や歩道の整備も計画されており、詳細設計などの準備を進めている。これらの着工の時期は未定としている。
昭和インター線は国道17号のJR上越線岩本駅周辺に架かる久呂保橋から昭和ICを結ぶアクセス道路。同線の昭和村川額から森下に掛けてのルートは丁字交差点等が多く複雑でアクセス性が良いとはいえない状況。線形が悪く、幅員が狭い区間もあり、歩道もないことから改善の要望があがっていた。
森下工区全体の整備延長は約760mで、幅員10m。片側に2・5mの歩道を設ける。計画では、県道下久屋渋川線と交わる森下交差点から君河原橋の東側までを結ぶ約600mの新道を整備。君河原橋の東側からは村道2003号に接続する。森下交差点の東側約160mについても改良工事等を行う。森下工区全体の設計は技研コンサル(前橋市)が担当した。総事業費は約4・9億円を見込んでいる。
森下交差点の東側には東京電力の伏田発電所へ続くプレキャストコンクリートの導水管(φ約4000o)が埋め込まれている。同管への荷重を軽減させるため、改良にあたって橋梁架設を予定している。PC単純床版橋を想定しており、架設後に同橋は道路下に埋め込まれる。設計は玉野総合コンサルタント(愛知県名古屋市)が手掛けた。
用地買収は昭和IC側から進めており、18年度も継続。予算や用地の状況にもよるが同年度中に、一部工事の発注を行う可能性もあるとしている。着工は森下交差点の東側からとなる見込み。施工内容や発注方法は今後も調整が続く。
新道が接続する村道2003号線は、接続地点から南に進むと昭和インター線の現道に合流する。将来的にはこの村道を昭和インター線とする計画で、後に県道の規格とするための拡幅・改良が必要となる。同区間に関しては森下工区とは別事業として進めていく考えで今後、森下工区の進捗状況など考慮し、事業着手に向け調整を図る。
村道と合流してから久呂保橋に掛けての現道区間に歩道が設置されていないことから、この区間への歩道整備も予定されている。西側に約700mの歩道を設置予定。詳細設計を技研コンサルが担当している。27年度までに着工予定だが、詳しい時期は未定。他の事業の進捗状況や予算状況に左右されるとのこと。
これらの事業が完了すると国道17号と昭和ICのアクセス性が飛躍的に向上する。安全性も確保されるため、周辺住民からの期待は高まる。