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建通新聞社(中部)
2018/01/24

【愛知】名古屋市 鶴舞公園でPark−PFIなど民活検討

 名古屋市緑政土木局は、鶴舞公園を対象として、Park−PFI方式も視野に入れながら、民間事業者を活用した商業施設の設置など新たな事業展開を検討する。局は2017年、飲食・物販などを手掛ける民間企業に対し、同公園での民活導入を見据えたヒアリングを実施しており、前向きな反応を得たという。今後、事業内容の精査や園内の倉庫撤去などが必要になるため、実際の事業者公募までは3年程度かかりそうだ。
 公園での民活導入の検討は、市が13年に策定した「公園経営事業展開プラン」に沿った取り組み。市内の公園で最も長い歴史があり、面積約24fに及ぶ鶴舞公園での民活導入は大きな関心を呼びそうだ。
 局は17年、鶴舞公園を対象とした「民間活力導入可能性調査業務」を創建(名古屋市中区)に委託。民間事業者による飲食・物販施設などの商業施設の導入について、ニーズや実現性を調査した。企業へのヒアリングでは関心を示す企業も多く、民活導入が有望と判断。さらなる具体化に向けて18年度以降、検討を進めることにした。
 17年のヒアリングでは特に、ベビーゴルフ場周辺で事業者の関心が高かったという。局はこうした意見を踏まえながら、事業内容や整備場所、官民の役割分担などを詰めていく。
 また、園内で商業施設を新設するのに先立ち、倉庫の撤去なども必要になる。
 事業方式については、Park−PFI方式を念頭に、適切な手法を考える。同方式は事業者が公園内での収益施設の整備運営と公園整備を一体的に担うというもので、17年の都市公園法改正により新設された。商業施設の設置管理許可期間を20年に延長したり、建ぺい率を拡大するなど、特例的な措置を活用できるようになる。市内では、再整備に向けて現在、事業者選定手続きを進めている久屋大通公園の北・テレビ塔エリアで初めて適用した。
 鶴舞公園の所在地は昭和区鶴舞1。面積約24fの園内には、公会堂や中央図書館などの文化施設、陸上競技場や野球場、テニスコートなどの運動施設が立地している。地下鉄・JR東海中央本線の駅と近接するなど交通アクセスも良く、公園経営事業展開プランでは市内に四つのシンボル公園の一つにも位置付けられている。

提供:建通新聞社