日本工業経済新聞社(茨城)
2018/01/24
【茨城】県道路建設課が近く公告/北沢トンネルL1581m2工区で
県道路建設課は、国道461号水府里美拡幅(横軸)事業で、近く(仮称)北沢トンネルの工事を公告する。延長は1581m。2工区に分割し、総合評価落札方式で発注する。3月下旬ごろに開札し、6月議会での契約締結を目指していく。工期は27カ月を見込み、2020年3月15日ごろまでの完了を想定している。その後、順次設備工事を発注していく。
国道461号は栃木県日光市を起点とし、県の北部地域を東西に横断して、高萩市へと至る広域的な幹線道路。
常陸太田市上高倉町〜折橋町までの区間は、大型車両の通行が困難で、乗用車がすれ違いのできないほど幅員が狭く、屈曲しているため、交通の障害となっていた。また、観光シーズンは、多くの観光客で賑わうことから、各所で渋滞が生じていた。
このため県は、1999年度から横軸と縦軸を合わせた全体延長7・2qの道路整備に着手。このうち縦軸3・8qが2016年度に全線開通した。
現在は、常陸太田市水府地区と里美地区を結ぶ横軸の延長約3・4q(W8〜10m/6m)の整備事業を進めているところ。
北沢峠の区間(常陸太田市上高倉町〜折橋町)は、対向車が来るとすれ違いができず、台風や大雪による倒木などにより、過去5年間で3回、合計10日間の全面通行止めが発生。山道で狭いため(仮称)北沢トンネルを整備する。延長1581m、幅員8mで計画。前後の道路は現道を生かす。車道は片側3m。大型自動車の通行の増加も予想される。
担当によると、工事は2工区(L770m程度とL811m程度)に分割し、近く総合評価落札方式の一般競争入札を公告する見通しだという。
工法はNATMで、参加形態は3者程度のJV編成を想定。金額的にWTO案件とはならないようだ。
設計は褐嚼ン技術研究所(東京都中央区)がまとめた。また、トンネルの照明施設、電気通信線路の詳細設計はパシフィックコンサルタンツ梶i東京都千代田区)、ラジオ再放送設備の詳細設計は日本工営梶i東京都千代田区)がそれぞれ担当して策定中。
道路整備では、(仮称)北沢トンネル入口までの区間とトンネル出口〜県立太田第二高等学校里美校跡前までを合わせた、計740m区間における詳細設計を樺キ大(東京都中央区)が担当。
この整備により、高萩市の花貫渓谷と常陸太田市の竜神大吊橋、大子町の袋田の滝などの県北地域を代表する観光地へのアクセスが向上し、広域的な周遊観光の促進が期待されている。