建通新聞社
2018/01/23
【大阪】大阪府下落札率の傾向 北摂高・河内低
国土交通省・総務省・財務省の3省がまとめた入札契約適正化法に基づく実施状況調査(2017年3月31日時点)のうち、地方自治体の調査結果を見ると、大阪府下自治体(府含む)の16年度の平均落札率は85・78%となり、全国の自治体平均93・61%と比べ8ポイントほど低いことが分かった。また、府下を地域別に見ると、北摂エリアの自治体で落札率が高い傾向にあった。
弊紙では同調査結果を基に、阪南市を除く大阪府下43府市町村の落札率を集計し、全体と各地域ごとの平均を算出した。落札率が最も高かった自治体は箕面市の94・4%。対して、柏原市の75・7%が最低となった。
地域別で見ると、豊能地域(箕面市など3市2町)の89・32%が最も高く以下、三島地域(吹田市など4市1町)の87・2%、泉北地域(和泉市など3市1町)の87%、泉南地域(泉佐野市など4市3町)の85%、南河内地域(松原市など6市2町1村)の84・72%、北河内地域(枚方市など7市)の83・87%、中河内地域(東大阪市など3市)の82・93%の順となった。
府・政令市の落札率は、大阪府が88・1%、大阪市が89・9%、堺市が85・7%だった。
また、最低制限価格の算定で、最新となる17年4月の中央公契連モデルに準拠していた府下の市町村は9団体だけ。府・政令市を除く41市町村に占める割合は2・1%となり、これは全国(3・8%)と比べ1ポイント強低い。
最新モデルの準拠率を地域別に見ると、泉北地域が50%(4団体中2団体)と最も高かった。以下、三島地域(5団体中2団体)と豊能地域(〃)が各40%、北河内地域の14・2%(7団体中1団体)、泉南地域の12・5%(8団体中1団体)、南河内地域の11%(9団体中1団体)、中河内地域の0%(3団体中0団体)の順で続き、準拠率の低い地域ほど落札率が低くなる傾向が見られた。
入契法に基づく同調査は、全ての公共工事の発注機関を対象に国交省・総務省・財務省が毎年度実施している。対象発注機関は、国19機関、特殊法人等124法人、都道府県47団体、政令市20団体、市区町村1721団体。