県農林水産部森林課は、第87回千葉県森林審議会(会長=志賀和人・筑波大学生命環境系教授)で「千葉北部森林計画書案」について承認を得て、昨年末までに計画を樹立した。同計画をもとに、区域の対象となる42市町村が3月までに各森林計画を策定する。同計画による目標量は林道開設2路線2・1q(2か所)、拡張12路線6・8q、治山47か所(前期23か所、後期24か所)など。計画期間は2018年4月1日〜28年3月31日の10か年。
同計画は、県の森林関連施策の方向を明らかにし、市町村が立てる「市町村森林整備計画」の策定の指針として@対象とする森林の区域A森林の整備及び保全の目標B伐採・造林・間伐・保安林・治山事業施行の計画量、施業の基準――などを定める。
同計画の対象区域は千葉、東葛飾、印旛、香取、海匝、山武、長生地域の27市14町1村で、総土地面積は34万1672ha。県土面積の約66・2%を占める。
森林整備及び保全の基本方針では、森林の有する多面的機能を総合的かつ高度に発揮させるため、全体として@育成単層林での間伐等保育の積極的な推進A育成複層林化や長伐期施業の推進B天然生林の保全及び必要な管理C保安林制度の適切な運用D治山施設整備E森林病害虫対策の実施等――により、森林の整備、保全を推進することとした。
森林整備の考え方では、森林区分に応じた誘導の考え方を明記。育成単層林、天然生林を育成複層林に誘導。育成単層林のうち、木材生産力が低く急傾斜である森林は育成複層林化を図り、育成複層林は公益的機能発揮のため引き続き維持することを基本とする。また天然生林のうち、公益的機能発揮のため維持管理が必要な森林は育成複層林化を図る。
同計画による林道及び治山の計画量は次の通り。
■林道
【開設】
▽林道加瀬線(市原市)0・4q▽林道東郷線(同)1・7q
【拡張】
▽改良=@林道万田野線(市原市)7か所0・2qA林道戸面蔵玉線(同)5か所0・3qB林道大福線(同)3か所0・2qC林道音信山線(同)1か所0・1qD林道加茂線(同)2か所0・3qE林道月崎大久保線(同)2か所0・3qF林道根向線1か所0・1qG林道女ヶ倉線(同)2か所0・2q▽舗装=@林道大福線(同)1か所0・5qA林道米田線(同)2か所0・6qB林道月崎大久保線(同)5か所2・5qC林道加茂線(同)5か所1・5q
■治山事業
【前期(23か所)】
▽千葉市若葉区加曽利町1か所(山腹工)▽横芝光町笹本1か所(山腹工)▽旭市三川地区1か所▽旭市野中地区1か所▽旭市井戸野地区1か所▽匝瑳市長谷地区1か所▽匝瑳市栢田地区1か所▽横芝光町木戸地区1か所▽山武市蓮沼地区1か所▽山武市小松地区1か所▽山武市本須賀地区1か所▽九十九里町作田地区1か所▽白子町剃金地区1か所▽白子町中里地区1か所▽長生村一松地区1か所▽一宮町一宮地区1か所▽一宮町東東浪見地区1か所(以上、防災林造成、保安林整備)▽市原市水沢地区2か所▽市原市東国吉地区1か所▽市原市荻作地区1か所▽市原市豊成地区1か所▽市原市大涌地区1か所(以上、山腹工)
【後期(24か所)】
▽横芝光町笹本1か所▽山武市松尾町八田1か所(以上、山腹工)▽旭市三川地区1か所▽旭市野中地区1か所▽旭市井戸野地区1か所▽匝瑳市長谷地区1か所▽匝瑳市栢田地区1か所▽横芝光町木戸地区1か所▽山武市蓮沼ホ地区1か所▽山武市小松地区1か所▽山武市本須賀地区1か所▽九十九里町作田地区1か所▽白子町剃金地区1か所▽白子町中里地区1か所▽長生村一松地区1か所▽一宮町一宮地区1か所▽一宮町東東浪見地区1か所(以上、防災林造成、保安林整備)▽市原市東国吉地区1か所▽市原市不入斗1か所▽市原市田尾1か所▽市原市奥野1か所▽市原市駒込1か所▽市原市飯給1か所▽市原市柿木台1か所(以上、山腹工)