若狭町は、18年度から22年度までの5年間を期間とする「若狭町行財政改革プラン(案)」をまとめた。18年度から20年度までの3年間を「短期」集中改革期間、施設の統廃合などを中長期的な視点で取り組むこととし、建築年度が近く大規模改修、建替え時期が重なる三方、上中各庁舎のあり方を検討するという。
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行財政改革プランは町行財政改革懇談会の意見聴取を経て、行財政改革の指針として取りまとめた。素案の内容は中間報告版(17年10月)となっている。財政に関する事項等については、短期間に集中的に対応していく必要があることから、18年度から20年度までの3年間を「短期」集中改革期間で、施設の統廃合等は計画期間にとらわれることなく、必要に応じて中長期的な視点で考えていく。
中長期的な視点のうち小中学校の適正配置に関しては、今までからも継続的に検討してきたが、今後さらなる将来の児童(生徒)数の減少を見据え「公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引」(文部省)等の考え方を参考に適正な学校規模等の検討を早急に実施。保育所(園)についても少子化による児童数の減少を見据え、段階的に減少することが予想される。直営で運営している施設は統廃合を基本としながら、利用者の選択枠を広げることで保育サービスの向上を図るため、民間による運営への移行や「認定こども園」への移行を進めるなど具体的な検討に入る。
さらに、その他施設では町公共施設等総合管理計画に基づき維持、更新していく。特に、三方、上中各庁舎は建築年度が近く、大規模改修、建替え時期が重なるため、大規模改修、建替え時期までに庁舎のあり方を検討。18年度から19年度にかけ耐震診断や計画検討を行うものとみられる。
短期的な視点では給食センターにおける調理・配送業務、図書館等の窓口業務や文化施設等の運営管理業務等、民間活用が可能な施設は職員数の削減を図るほか、普通建設事業等の投資的経費は事業年度を見直し平準化。また、地方債を計画的に発行することで、実質公債費比率の上昇を抑える。
短期・中長期的な視点のうち、「企業誘致の促進」は町内の工業団地等に企業を誘致することで、住民の雇用環境の拡充及び税収増加を目指す。「遊休資産の処分と有効活用」では利用予定のない土地、建物等は民間への賃貸、売却処分等も含め積極的に活用していくことで、歳入財源の確保に努める。
町では事務事業やイベント、団体補助金、歳出事業、職員数と総人件費の見直し、歳入財源の確保などの「財政改革」、組織・機構の見直し、職員の働き方改革と行政サービスのアウトソーシング推進など「行政改革」の2本柱で財政の健全化と行政の効率化などを図る方針。
なお、素案は町民らを対象にパブリックコメント(意見募集)を実施している。内容は町ホームページ等で閲覧でき、2月8日まで総務課行財政改革推進室(三方庁舎内)へ意見用紙を提出することができる。