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建通新聞社(神奈川)
2018/01/17

【神奈川】老朽化対策などに重点 県内水道企業団の18年度予算案

 神奈川県内広域水道企業団は、2018年度予算案の概要を公表した。予算規模は前年度比1・3%減の684億8044万余円。老朽化対策(施設更新・修繕工事)と耐震化事業に予算を重点配分した内容としている。新規事業として、伊勢原浄水場の排水処理設備更新、相模原浄水場沈でん池の耐震補強工事、田浦調整池の耐震補強設計などを盛っている。
 予算案における一般建設改良費は64億4890万円で、前年度を3億円程度上回る水準。このうちの55億9113万円が施設更新等整備事業費に当たる。施設更新等整備事業の債務負担行為は限度額134億9300万円で、うち新規分を77億5800万円(導水施設更新工事など9900万円、浄水施設更新工事など60億1000万円、送水施設更新工事など16億4900万円)としている。
 18年度予算での重点的な取り組みのうち、「水道用水の効率的な安定供給」を目指した施設の老朽化対策には64億9567万円(前年度58億7415万円)を計上。うち46億5767万円を施設更新に充てる考えだ(前年度40億1615万円)。
 具体的には、伊勢原浄水場排水処理設備(機械、電気、排水処理棟・消石灰棟建築など)や相模原浄水場薬品注入設備の更新といった取り組みに着手する。各浄水場や取水管理事務所の電気・機械設備のオーバーホールなどの計画的修繕には18億3800万円を投じる(前年度18億5800万円)。
 管路保全対策には9617万円を計上(前年度1億5968万円)。導送水管路の腐食防止対策として、社家ポンプ場などのマクロセル、内径1800_送水管(西長沢系)電気防食などを行うことにしている。
 重点的な取り組みのもう一方、耐震化事業については、浄水場などの耐震補強工事と設計業務を進めていく。予算額を7億4097万円(前年度11億1587万円)とし、相模原浄水場の沈でん池(その4)・浄水渠、港北調整池などで耐震補強工事、伊勢原浄水場給水塔、田浦調整池他で耐震補強設計に着手する予定。
 危機管理対策の強化には2128万円を投じる(前年度1億1319万円)。相模原ポンプ場のバックアップ機能を強化するため、ポンプと発電設備の能力を見直す。
 この他の取り組みとしては、19年度の創立50年に向けた施策を展開する。広域水質管理センターと社家取水管理事務所を広報拠点とするための整備を行うもの。予算額は1653万円(皆増)。次期水道ビジョンを策定するための検討も進めていく。
 また、宿泊研修所「丹沢荘」の譲渡を計画している。

提供:建通新聞社