佐賀市 交流・学習拠点施設も整備 早ければ18年度に用地造成に着手 佐賀市は12月26日、「東よか干潟環境保全及びワイズユース計画(案)」を公表した。2015年5月にラムサール条約湿地に登録された東よか干潟の環境保全とワイズユース(賢明な利用)の推進を図ることを目的としており、交流や学習などの場とする拠点施設整備についても盛り込んでいる。早ければ18年度に施設用地の造成に着手し、19年度に本体を建築する予定。
同計画では、目指す将来像を「未来につなぐ湿地と私たちの持続可能な暮らし」と定義。実現に向けての軸となる「保全・再生」、「ワイズユース」、「交流・学習」などの取り組みを進める拠点施設を整備する。
同施設の想定規模は延床面積約700平方bで、設置候補地は同市東与賀町の干潟よか公園西側の国有地(別図参照)。既存の公園駐車場が利用できる範囲であることなどを理由に、同地を選定した。
また、同施設の整備に関する基本方針は▽自然とのふれあいや体験が推進される▽環境教育や環境学習が推進される▽季節や天候に左右されず、年間を通じて干潟の魅力を体感できる▽観光拠点としての機能を有する▽地域の振興に資する―などを設定。会議や講演にも使える多目的室や展示室、図書コーナー、干潟展望室、物品販売コーナーなどを設置するほか、シャワーや手足洗い場も設ける。
施設整備の財源には地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)を活用し、同制度の終期である19年度中の完成を目指す。現在、建築基本設計を進めている。
18年度に建築実施設計を実施、早ければ用地造成にも着手予定。19年度に本体建築および外構の工事を行い、20年4月に供用開始する。
市は「東よか干潟環境保全及びワイズユース計画(案)」についてのパブリックコメントを、26日まで募集している。その後、地元住民や干潟関係団体でつくる協議会での審議を経て、3月に正式決定する予定。