日本建築士会連合会と富山県建築士会は15日、17年第8回高校生の「建築甲子園」表彰式を、富山市の富山電気ビルで開催した。
全国79校153作品が参加したコンペで、富山県代表の富山工業高校建築工学科チームの作品が昨年に続き優勝。大会初の2連覇を果たした功績をたたえた。来賓や同校建築工学科1〜3年生の全生徒が参加した。
式の冒頭、県建築士会の中野健司会長が、「昨年1月に富山工業高校で第7回建築甲子園の表彰式を行ったが、連覇という無理難題を申し上げた。連覇を果たし驚いており、本県の建築界にとって素晴らしい出来事。関係者のご苦労を労いたい」、日本建築士会連合会の廣瀬高保副会長は、「富山工業高校は非常に密度の高い作品だった。連続優勝を指導された先生は大したものであり、生徒さんの能力もすごい。2年連続の優勝おめでとう」とあいさつ。来賓からは、県教育委員会県立学校課高校教育係の岩原善延指導主事(課長代理)が、「優勝、2連覇の成果は大変素晴らしい。それ以上に、皆さんが未来をつくることができる大きな成長をされた証であり、大変嬉しく思う」と祝辞を述べた。
続いて、建築甲子園審査委員長の片山和俊東京藝術大学名誉教授が、優勝チームである監督の藤井和弥氏、選手の榊原由比菜さん、新村希和さん、高柳桃花さん、早野詩織さん(いずれも3年生)にそれぞれ表彰状を授与した。
チームを代表し、榊原さんが、「昨年のプロジェクトを超えるためには何をすべきか、何度も議論を重ねた。私たちの提案が評価されたことで建築の新しい可能性を見つけることができた。優勝を自信に、建築を通して地域社会に貢献していきたい」と謝辞。富山工業高校の松倉泉校長は、「栄誉ある賞をいただき、大変喜ばしい。今後こういった成果を積み重ねていけるよう期待している」とあいさつした。
その後、優勝チームが受賞作品「夢を描きながら住まうこと〜地域を創るわかもん団地〜」の提案内容を発表。片山委員長による講演「まち・みち・すまいと設計」も行われた。県建築士会の今村彰宏副会長が閉会のあいさつを述べた。