金沢市は、2019年の開館30周年に向けて計画する金沢卯辰山工芸工房のリニューアル工事について、今月末に実施設計を完了する見通しだ。
卯辰山工芸工房(卯辰山町ト10番地)は、金沢の優れた伝統工芸の継承発展と文化振興を図るための工芸の総合機関として1989年に開設。リニューアルは施設の一層の活性化に向けて行うもので、工芸を取り巻く環境の変化を踏まえ、質の高い工芸家の育成や工芸技術の発信などに重点を置く方針。来年度の着工、19年秋ごろのリニューアルオープンを予定している。
工事では、本館・展示館棟(RC造地上2階地下1階建て延べ1355・79平方メートル)の内部改修、工房棟(同地上2階建て延べ1925・15平方メートル)の各室レイアウト変更、市民工房棟(S造地上1階地下1階建て延べ966・43平方メートル)の内部改修、アート・イン・レジデンス兼共同工房の新設などを行い、併せて受変電、空調、給排水衛生、昇降機などの設備機器も更新する。
実施設計は建築工事を土倉建築事務所(金沢市寺地2丁目)、設備工事をムラシマ事務所(同市泉野出町2丁目)が担当している。
なお、実施設計発注時における直接工事費概算額は、建築が約1億6800万円、設備が約3億2000万円を見込んでいる。