愛媛県内の防災拠点となる公共施設などの耐震化率は86・3%(2016年度末)。前年度調査より1・4ポイント上昇しているものの、全国平均92・2%を下回り47都道府県中41位となっている。調査は、地震災害発生時などの災害対応実施拠点や避難所などとなる施設を対象に総務省消防庁が毎年実施している。
県や市町が所有・管理する防災拠点は社会福祉施設、文教施設(校舎・体育館)、庁舎、県民会館・公民館など、体育館、診療施設、警察本部・警察署など、消防本部・消防署所などの施設3068棟。文教施設、体育館、診療施設、消防本部・消防署所などは8割以上の耐震率だが、警察本部・警察署などは6割台、庁舎や県民会館・公民館などは7割と耐震化が遅れている(表参照)。
耐震性があるとされる1982年以降の新耐震基準の建物と診断の結果耐震性あり、改修済建物の合計は2647棟あり、耐震化率は86・3%、未耐震化棟数は421棟となっている。
防災拠点施設全3068棟のうち1981年以前に建設された旧耐震基準の棟数は1408棟。うち耐震診断の実施棟数は1213棟で診断の結果、改修の必要のない棟数は227棟、改修対応したのが987棟。その他、耐震診断未実施棟数が195棟あり、耐震診断実施率は86・2%となっている。
耐震率の全国上位3都道府県は東京都の98・8%、静岡県と愛知県の97・1%。低いのは広島県の81・0%、長崎県の84・8%となっている。
提供:建通新聞社