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建通新聞社(神奈川)
2018/01/15

【神奈川】横須賀のうわまち病院 早期建て替え答申へ

 横須賀市立うわまち病院の建て替えなどについて検討してきた「横須賀市立病院運営委員会」は1月11日、老朽化が進んでいる中央病棟や外来病棟などをできるだけ早く建て替えるよう求める答申案をまとめた。答申案では、現地での建て替え以外に、移転して建て替えることも検討すべきと指摘。さらに建設スケジュールについては、2025年度中の新病院開院を目指して計画を進めるよう要請している。3月29日に答申書を正式決定し、横須賀市長に提出する。
 市立うわまち病院(上町2ノ36)は、国立横須賀病院を国から移譲され、指定管理者制度により運営している。現在、許可病床数417床(稼働病床数387床)、診療科28科を有し、地域医療支援病院、救命救急センター、地域周産期母子医療センターの指定を受けている。だが、国立病院時代の中央病棟、外来棟は昭和40年代初めに建設されたもので、施設・設備の老朽化や狭隘(きょうあい)化が大きな課題になっている。
 このため市は15年2月、横須賀市立病院運営委員会に対して@うわまち病院が担うべき医療機能Aうわまち病院の建て替えB市民病院との機能分担―の3点について諮問。委員会は合計12回の会合を開いて、検討を進めてきた。
 今回まとめた答申案では、▽中央病棟や外来棟が建築後50年以上経過し老朽化が進んでいること▽患者の受け入れが限界に近いこと―などを挙げて、できるだけ早く建て替える必要があると強調。一方で、建設場所については現地での建て替えの他、市内の医療機関の立地状況を踏まえて移転して建て替えることも検討するよう求めている。
 委員会が検討過程で行ったシミュレーションでは、500床の新病院(延べ4万5000平方b)を移転建築する場合の本体建築費を198億円、現地建て替え(南館や放射線治療棟を継続活用)の場合の建築費を167億円と試算。これを踏まえて答申案は、建設費については必要最小限の施設規模として、経費の削減を図るよう要請している。
 また、前回の会合(第11回)では、25年度前半に新病院を開院するスケジュールとして、18年度に将来構想、19年度に基本計画を策定し、20年度に基本設計、21年度に実施設計に着手して、22〜24年度で建設する案を示している。
 現うわまち病院の建物の規模は次の通り。
 ▽本館病棟=鉄筋コンクリート造7階建て延べ7312平方b▽外来棟(血管造影棟含む)=鉄筋コンクリート造地下1階地上2階建て延べ4477平方b▽管理棟=鉄筋コンクリート造2階建て延べ1129平方b▽南館=鉄筋コンクリート造5階建て延べ6987平方b▽放射線治療棟=鉄筋コンクリート造平屋195平方b
 ▽医師公舎1=鉄筋コンクリート造4階建て延べ380平方b▽医師公舎2=鉄筋コンクリート造3階建て延べ435平方b▽医師公舎3=鉄筋コンクリート造地上4階建て延べ547平方b▽旧看護婦宿舎1=鉄筋コンクリート造5階建て延べ516平方b▽旧看護婦宿舎2=鉄筋コンクリート造平屋167平方b

提供:建通新聞社