第44回香川県環境審議会計画部会(部会長・増田拓朗香川大学名誉教授)が12月27日、県庁北館で行われ、豊島廃棄物等の処理に係る実施計画の変更案について審議。原案通り「おおむね妥当」として承認した。関係町である土庄、直島町の2町と同環境審での意見を付し、今後変更案を環境大臣に提出。同意が得られれば実施計画が変更となる運び。
豊島廃棄物等処理事業は、産廃特措法に基づき、県が実施計画を策定。2003年12月に環境大臣の同意を得て国などから支援を受けつつ事業を進めている。17年3月28日に廃棄物などの豊島からの搬出を終え、同6月12日に直島での処理を完了した。実施計画はこれまで数回にわたり変更してきたが、現計画での全体の処理対象量が変更したことと、地下水浄化対策も現計画の内容に対し、15年度以降に順次実施した地下水概況調査などの結果を踏まえ、揚水井、集水井の設置など具体的な地下水浄化対策の実施を検討しているため、現実施計画を変更する。
また、直島中間処理施設を全撤去としていた現計画を、施設の一部を撤去した上で残りの部分は三菱マテリアルに無償譲渡するよう見直し、費用の削減を目指すことや、直島中間処理施設の運転期間が延び、撤去スケジュールの見直しなど、施設・設備の今後の撤去予定を変更することから現計画内容を改める。
豊島の中間保管・梱包(こんぽう)施設と特殊前処理物処理施設は17年6月から除去・除染作業を行い9月に完了。年度内に解体撤去が完了する予定。直島の中間処理施設は除染・除去作業を進め、三菱マテリアルに無償譲渡する部分を除く施設・設備は18年度末までに撤去する予定。直島側と豊島側専用桟橋の解体・撤去は22年度までに行う。
豊島処分地内の他の施設・設備は今後使用の見込みがないものから順次、解体撤去し地下水浄化対策に使用する高度排水処理施設や揚水施設などの撤去を22年度までに完了。北海岸側の遮水機能の解除を目指す。
施設・設備の撤去では17年7月にフォローアップ委員会の内部組織として「豊島事業関連施設の撤去等検討会」を設置し指導、助言を得ながら事業を進めている。
提供:建通新聞社