建設新聞社
2018/01/09
【東北・福島】26日までプロポ提案受付/復興祈念公園のCM事業者選定
福島県相双建設事務所は、双葉町と浪江町に跨る場所に計画する復興祈念公園の整備に当たり、CM(コンストラクション・マネジメント)方式を導入するため、5日に事業者選定の公募型プロポーザルを公告した。
参加形態は単体またはJVで、資格要件は県有資格者名簿の発注種別が「地上測量」「調査」「土木設計」のいずれかに登録され、建設コンサルタント登録規定による「都市計画および地方計画」「道路」「土質および基礎」全てに登載されていることなど。
技術提案を求める特定テーマは▽復興祈念公園整備事業を確実かつ円滑に行うための他機関との調整・工程管理方法の提案▽限られた期間内で広大な面積かつ多数の権利者に対応するための効率的な用地取得の手法の提案―の2点。
技術提案書の提出は、今月26日まで相双建設事務所復旧・復興部道路・橋梁課で持参または郵送を受け付ける。第1次書類審査で上位3者程度を選定し、2月中旬開催予定の第2次ヒアリング審査で委託候補者を特定する。
復興祈念公園は、国と福島県が双葉町中野および浪江町両竹ほか地内の約50fに整備を計画しているもの。
基本構想によると、基本理念は「生命(いのち)をいたみ、事実をつたえ、縁(よすが)をつなぎ、息吹よみがえる」とし、空間配置方針として、震源方向や福島第一原子力発電所、そして被災地を一望できる展望地を両竹山に配置するほか、津波の高さなどを実感できるフィールド、伝統行事の継承活動の場や花やみどりを育む場などを設置するとしている。
整備予定地の一部は避難指示区域に指定されており、地権者等が県内外に避難しているため、地域合意形成を図るための手法や、時間的制約がある中での調査設計や施工など効率的・効果的な事業の実施が求められる。
また、県で取得すべき事業用地の面積が約50fと広大であり、地権者数も約500人と多数におよぶほか、2020年度には公園でのイベント実施が予定されており、一団の土地の用地取得が必要となる。
今回のCM業務では、綿密な工程調整や事業全体工程の適切な管理を行うほか、用地補償総合取得業務、物件調査等の各種委託業務の適切な執行管理を行う計画。
CMの履行期限は20年3月31日で、参考業務規模としては18年度が1億6000万円、19年度が1億8000万円の合計3億4000万円を想定している。
なお、計画実現に当たって、基本構想検討業務はセントラルコンサルタントが作成、基本計画調査検討業務はプレック研究所が担当しており、基本構想を基に本年度で基本計画を取りまとめる予定だ。
提供:建設新聞社