本年度の第2回香川県道路メンテナンス会議(会長・宮本馨国土交通省香川河川国道事務所長)が12月26日、香川河川国道事務所で行われ、香川県内の17年度までの点検と修繕状況や市町支援などについて意見を交わした=写真。同会議は香川県内の国、県、市町の道路管理者の他、高速道路会社などで構成。
14〜16年度の香川県内の点検状況によると、累積点検実施率は、橋梁約64%、トンネル約67%、道路付属物等約42%。内訳は橋梁の判定区分T(健全)が36%、U(予防保全段階)56%、V(早期措置段階)8%、W(緊急措置)0・1%。トンネルTが0%、U71%、V29%、W0%。道路付属物等はTが16%、U75%、V9%、W0%だった。
同会議では自治体職員を対象にした研修やセミナーの他、本年度初めて実施した瀬戸大橋の橋梁耐震補強現場見学会について報告。高松海岸2号線屋島大橋に適用している、国の大規模修繕・更新補助制度に、メンテナンスとともに施設の集約化・撤去を視野に行える適用拡大や制度の要件緩和の動向などに触れ、市町支援策を示し活用を促した。
17年度に創設された公共施設等適正管理推進事業債(長寿命化事業)の拡充や、道路土工構造物点検要領などの情報を示し、社会資本整備審議会の道路分科会建議案について報告。メンテナンスのセカンドステージに向け、予防保全型の計画的な推進や緊急輸送道路の耐震補強で路面に大きな段差が生じないよう、支承の補強や交換などを行う対策が加速化。高速道路・直轄国道をまたぐ跨道橋を優先的に実施する道路施策の方向性を会議メンバーで共有した。
意見交換では、市町の点検業務を県がまとめて発注する「地域一括発注」と同様の制度として、修繕工事の一括発注の可能性について示唆。受け皿となる体制づくりの必要性について同会議内で情報共有した。
提供:建通新聞社