県は、農道等の再整備に向けて県営農地整備(畑地帯担い手育成型)で吹上地区を事業化した。パイプライン3万6144mの更新や11路線の農道で2432mを改良。事業期間は2022年度までを予定し、総事業費は15億5670万円を見込む。
場所は、日置市吹上町地内の受益面積が204ha。1969年に着工した県営かんがい排水・永吉地区で建設された永吉ダムが水源となる。同地区は、関連事業として畑地帯総合土地改良事業で農道や用排水施設が整備された区域の一つ。
地区内の施設は建設後38〜44年が経過し、老朽化による漏水事故等が発生しており、施設再整備を行う。
農道の路面状況は、降雨による路面侵食により、農作物輸送で振動や粉じんなどで荷物が傷むこともある。そのため、改良により全路線で幅員を4(3.5)mとするほか、砂利舗装を表層4cmのアスファルト舗装。さらに、U型側溝等(300〜450)を2338m布設することで雨水を排除する。事業費は1億6700万円を予定。
パイプラインは、老朽化により維持管理(漏水時の対応)等に苦慮していることから、13団地で実施。構造はVP−RRとVH−RRで口径がφ75〜200。事業費は13億8970万円で、管路はすべて地下に埋設する。
環境への配慮は、作業時の濁水・土砂流出を抑えるため、雨天時の作業を控え、土砂流出防止を図る。