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鹿児島建設新聞
2018/01/05

【鹿児島】県工事成績評定8年ぶり要領改定/「スロープ状配点」を導入

 県公共3部(土木・農政・環境林務部)は、工事成績評定要領の一部を8年ぶりに改定し、2018年2月1日以降の検査分から適用する。評定者の裁量で選択していた評価対象項目を固定化し、その達成数に応じて細かく加点する「スロープ状配点」方式を導入。最終評点も小数1位まで明示する。働き方改革の動きでは、週休2日の実現率を踏まえた評価項目を新設する方針だ。詳細は27日から公開を行う。
 現行の考査項目は、10年に国土交通省の基準をベースに制定。ただ、その一部が県内の施工規模に見合っていないこと、受注者から「評定者の裁量の幅が大きく、バラつきが感じられる…」などの声があったことを踏まえて、改定に踏み切った。
 スロープ状配点の導入では、これまで評定者が自由に選択できるようになっていた評価対象項目を固定し、個人差が出ないように統一化。一つの項目について大きく3段階(a、b、c)のランクで評価していた方式を改め、達成した項目数に比例して細かく加点する方式とする。結果として、「従来はc評価として切り捨てられていた点数(得点ゼロ)も、丁寧に拾って評価していく」(土木部工事監査)という。

■週休2日は4段階で
 働き方改革を踏まえ、休日確保の取り組みを評価する項目も設ける。発注者に事前申告する必要はなく、週休2日等の実現率に応じて加点。全工事で実働期間内の週数に対し、休業日が2日以上あった週数を算出し、その実現率を4段階(30%、50%、80%、100%)で加算する。
 実働期間の定義は、現場着手日から完成届出日までの期間。休業日は、現場の閉所日と位置付けるが、閉所できない現場の場合は、その週の工事関係者全員の出面(でづら)が5日以下であれば「休業日が2日以上あった週」とみなして準用する。
 今回の改定について、県土木部工事監査では「現場の努力を可能な限り点数に積み上げ、その汗が報われる仕組みに見直す」としている。

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