トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

日本工業経済新聞社(埼玉)
2017/12/06

【埼玉】岩堀建設工業と小川工業が事例紹介

 県と県建設産業担い手確保・育成ネットワークは11月29日、建設産業の女性活躍推進“実践”セミナーを建産連研修センターで開催した。女性の採用や定着の参考とするために、36社から経営者など46人が参加。先進的に取り組んでいる地元企業の事例から学び、自社に活用できる視点を探った。
  第1部では潟Gフコネクトの清水亜希子代表取締役が『建設産業で実践する女性活躍推進とは』をテーマに講演。3児の母親である自身の経験も交え、人口オーナス期に見合った働き方として、採用難、定着難、育成難の中小企業における人材課題3大難や、建設業界ならではの課題について解説した。
  働く意欲を持った女性は多くいるが、企業側は、なぜ女性が辞めるのかを実際に検証できずにいる。企業が社員に求めるコミュニケーション能力、主体性、協調性に優れた女性は、企業が望む人材を補ってくれる可能性を持ち、社会的にも期待されている。
  女性活躍を進める鍵として清水氏は、トップ・上司・本人の『意識改革』、現場の声に耳を傾ける『しくみ』、活躍を後押しする『基盤整備』――の3つを挙げ、組織が成果を上げるために、すぐできるポイントとして、▽聴ける化▽言える化▽見える化――の3つの行動を伝えた。
  休憩を挟み、第2部では、講演を終えた清水氏がコーディネーターを務め、地元企業から岩堀建設工業鰍フ岩本聡取締役情報マネジメント事業部長、小川工業鰍フ小川幸子社長室長を招き、3人でパネルディスカッションを行った。
  岩本氏は「男女関係なく、能力のある人材を採用していきたい。女性が活躍できる雰囲気、気遣いを重視していることから、社員に寄り添い、辞めずに働き続けてもらえる環境を一緒に考えることを大切にしている」と、中小企業だからこそできる解決方法を常に意識していることを紹介した。
  小川氏は「なぜ女性ではいけないのか疑問を持ち、平等に選考している。採用担当者が女性に代わったことで、現場監督は男性という固定観念がなくなり、女性採用が進んだ。彼女たちの活躍が会社のイメージアップと受注に貢献している」と、社内で培ったノウハウの共有が進んでいる状況を報告した。