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日本工業経済新聞社(埼玉)
2017/12/20

【埼玉】埼玉空衛協会が月例会とスキルアップセミナー開催

 埼玉県空調衛生設備協会(大原萬彌会長)は15日、さいたま市中央区の埼玉県管工事会館3階大会議室で、女性とシニアの活躍の成功事例を聞く12月の月例会と、フリーアナウンサーで、元気がでる話し方スクール代表の渕本恵美子氏を講師に招き、話し方の能力を高めるためのスキルアップセミナーを開催した。
  労働力不足が予想以上に進んでいる状況下、働き手としての女性、高齢者の市場への参画が期待されていることから、今回の月例会では『働き方改革』をテーマに、女性活躍のための上司・同僚の在り方、シニア社員の社内での技能伝承の成功事例など、人材資源の活用について、2人の講師にそれぞれの立場から語ってもらった。
 大原会長は冒頭、「昨日、楽天が携帯キャリア事業に参入するという話を聞きました。我々が普段暮らしているとたくさんの情報が入ってきますが、どれを取り入れるかということは、その会社、会社の判断によるものだと思います。1年間皆さんが頑張っている中で、うまくいっていることもあるだろうし、また難しい問題もあるかと思います。そういう中で良い選択をしていただいて、また来年に生かしていただければと思います」とあいさつ。
  また、県の野尻一敏シニア活躍推進課長は、「今なぜ働き方改革が求められているのかと言えば、15歳から64歳までの働き手の人口のことをいう生産年齢人口が減少し続けているからです。多様な働き方を企業が用意することが女性、シニアの活躍につながります。また、女性、シニアだけの問題ではなく、ある人はこの時期に仕事を減らし家庭に重点を置く、その期間が過ぎたら仕事に重点を置くというように、軸足を動かしながら、働き方を進めていくということが、多様な働き方の趣旨だと思いますので、男性も若い方も、自分のこととして、ぜひ協力していただければと思っています」と、現在の政策について全国、県内の統計値を交え、分かりやすく説明した。
  月例会ではまず、さいたまキャリア教育センターの古川晶子氏が『女性に支持される上司・同僚とは』をテーマに講演。女性が働きやすい職場づくりは、ほかの社員など、誰もが働きやすい環境の創出につながり、女性に支持され、選ばれる企業になることが重要などと話した。
  県中小企業診断協会の山田静也氏は、『シニアの活躍が未来を支える』と題し、企業の大事な資産である技能を、どのように会社に留めて置くべきかを解説。文書化しにくい暗黙知であるノウハウの継承の体制・風土づくり、教育・訓練の在り方などについて述べた。
  引き続くスキルアップセミナーでは、『10秒でズバッと伝わる話し方』と題して、6月に開催した新人のための技能者育成特別講話のフォローアップとして、若手から中堅、管理職層までを対象に、仕事を効率よく円滑に進めるために重要な話し方の能力を高めるスキルを学んだ。
  「伝えたいことがうまく伝わらない」「結論は何と聞き返された」など、多くの人が経験したことのある日常生活での知恵として、話を短くまとめ、分かりやすく伝えるポイントを指導。渕本氏は▽無駄な言葉のノイズをカットする▽カット部分は間に変える▽内容に合わせた思考フレームを活用する――の3つの改善方法を伝えた。