東京都都市整備局は「汐留西地区都有地活用プロジェクト」の事業予定者について、富士ソフト(横浜市中区)を代表、竹中工務店(大阪市中央区)を構成員とするグループ「AIS―CRM50thプロジェクト」に決定した。同グループが区画整理事業地内にある都有地2カ所計約3000平方bを150億2000万円で購入し、地下1階地上9階建て延べ1万9997平方bと9階建て延べ3332平方bの2棟の施設を新築。自社オフィスの他、NPO専用スペースや地域交流スペース、地元団体専用スペースなどを配置する計画。同グループは今後、都と基本協定、土地売買契約を締結し、2019年度に着工する考えだ。
対象とする事業地は、区画整理事業の区域内で都が保有している20街区の一部(476平方b)と21街区(2545平方b)。都はこの都有地を活用し、「地域が育む魅力的な空間と連携し、持続的なにぎわいのある街を形成」をコンセプトにまちづくりを誘導する方針を打ち出していた。
事業予定者の提案では、「永続的にまちに定着し、まちとともに新しい価値を生み出し発展する」「人がつながり、広がり、成長する仕組みをつくり、誰もが訪れたくなる、働きたくなる持続的なまちづくりの実現」を理念・コンセプトに設定。2棟ともオフィス共用部を低層階に集約して街に開放し、にぎわい・地域交流の場を創出する。NPO専用スペースも整備・運営し、さらなるにぎわいの創出につなげる他、二つの事業用地にまたがる三つのホールとそれらを結ぶ回遊空間を整備する。
都が実施した今回の事業者公募には3グループが応募。土地の買受価格や事業理念・コンセプト・施設計画、にぎわい創出やまちの安全・安心確保に対する取り組みなどを総合的に評価し、事業予定者を選定した。
提供:建通新聞社