トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

鹿児島建設新聞
2017/12/28

【鹿児島】「週休2日」の工期設定/雨休率算定に苦慮

 建設業の働き方改革を受け、現場の工期設定をどう見直すか各都道府県が頭を悩ませている。国交省が行ったアンケート調査(10月時点)によると、週休2日の定義は「土日完全休工」を原則(他の曜日への振替可を含む)として考えている団体が多く、工種が多岐にわたる現場や雨休率などを考慮した工期の算定等に苦慮している状況。試行に向けて制度設計を進める本県でも、間接工事費の上乗せや10年以上見直しされていない標準工期の対応など、各面からテコ入れが迫られそうだ。

 各都道府県が回答したアンケートによると、モデル工事実施(または実施検討中)に当たっての週休2日の定義は「土日完全休工」が53%と最多で、「週休2日相当」32%、「土日祝完全休工」15%−となっている。実施に際しては、「着工前に休日取得計画を作成」「施工計画提出前に協議」などが多く、中には現場閉所の状況だけでなく、技術者が週休2日を確保しているかをチェックしているところもある。
 工期の設定では、「余裕期間制度の活用」や「準備・後片付期間の設定」などで対応しているのが過半数。国の工期設定支援システムに関しては「県の積算システムと適合しないため使用できない」といった声もあり、10月時点で1団体しか活用されていない状況にある。業界からは、梅雨期等を考慮した工期の算定はもとより、共通仮設費や現場管理費の上乗せ補正に対する要望も目立つ。
 九州では現在、宮崎、大分、長崎の3県がモデル工事を実施中。試行に向けて準備を進める本県では、2004年度から運用が続いている現行の標準工期なども精査し、「受注者の声や現場の実情を踏まえた制度設計に努めていきたい」(土木部技術管理室)としている。

鹿児島建設新聞space鹿児島建設新聞FACEBOOK