成田市都市計画課は「成田市立地適正化計画」の素案をまとめ、18日からパブリックコメントを開始した。同計画では「都市機能誘導区域」や「居住誘導区域」を定める。都市機能誘導区域は、「中心拠点」として成田駅周辺地区、「都市拠点」としてウイング土屋地区、公津の杜地区、赤坂地区、「生活拠点」として成田湯川駅周辺地区、三里塚地区を設定候補とした。同計画の期間は2018〜27年度の10か年。パブリックコメントは来年1月17日まで実施する。
同計画は@立地の適正化に関する基本的な方針A居住誘導区域B都市機能誘導区域C誘導施設D誘導施策E目標指標――を定める。居住誘導区域は、人口密度を維持し、生活サービスやコミュニティが持続的に確保されるよう誘導すべき区域で、同区域の中に都市機能誘導区域を設定。都市誘導機能区域では、医療・福祉・商業等の都市機能を都市の中心拠点や生活拠点に誘導、集約し、各種サービスの効率的な提供を図る。
都市機能誘導区域は、既存の都市機能の立地状況を踏まえつつ、拠点周辺の一定エリア内に各種都市機能を集約することを基本に設定。
中心拠点の成田駅周辺には、行政、教育・文化、高齢者福祉、子育て、商業、医療、金融機能機能を集約。このうち教育・文化機能で、新たに「複合交通・地域交流・観光交流施設」の立地を検討する。
都市拠点は、ウイング土屋地区に商業、医療、金融機能、公津の杜地区に行政、教育・文化、子育て、商業、医療、金融、赤坂地区に行政、教育文化・子育て、商業、医療、金融機能をそれぞれ集約。このうち公津の杜地区では、国際医療福祉大学看護学部、保健医療学部が本年4月に開学。赤坂地区は、新たに生涯学習施設や地域子育て支援センターなどの多機能複合施設の立地を検討する。
生活拠点は、成田湯川駅周辺地区が行政、教育・文化、商業、医療、金融、三里塚地区が行政、教育・文化、子育て、商業、医療、金融機能をそれぞれ集約。成田湯川駅周辺地は新たな立地としてスパーマーケットを、三里塚地区はスーパーマーケットと診療所を検討する。
一方、居住誘導区域は、都市機能誘導区域の全域を基本に「成田駅を中心とした市街化区域」と「三里塚の市街化区域」を候補とした。そのうえで、@都市機能誘導区域A現状及び将来において人口密度80人/ha超えている箇所B市街地開発事業実施地区C多くの市民にとって生活利便性の高い区域――を積極的に居住を誘導すべき箇所として設定する。
このほか、目標指標では「生活利便性の高いエリア」を512ha(17年)から592ha(27年)まで増加させ、期待される効果として市民満足度を48%(17年)から67%(27年)に、居住誘導区域内の人口密度を54人/ha(10年)から64人(27年)にそれぞれ引き上げることを目指す。