名古屋市子ども青少年局は、母子生活支援施設「にじが丘荘」の移転改築に向けて2017年度末にも設計業務を委託する。17〜18年度に設計作業を進め、予算が措置されれば19年度にも工事に着手したい考えだ。
にじが丘荘は、経済的な理由などさまざまな事情を抱えた母子に対して生活を支援し、一時的な滞在先を提供するための施設。名古屋市名東区にある既存施設が建設から45年以上たち、老朽化が進行。耐震性も不足していることから、改築することにした。
建設地は千種区北千種2。市営住宅新萱場荘の南側にある広場を活用する。新設する建物の規模は、鉄筋コンクリート造4階建て延べ約1640平方bを見込んでいる。建物高さは約13b。今後に委託する設計作業の中で詳細を詰める。
施設の定員は現行の35世帯から大きくは変わらない見通しだ。既存建物の規模は鉄筋コンクリート造4階建て延べ1285平方b。トイレ・風呂が共同となっており、母子が滞在する部屋1戸当たりの面積も小さい。新施設ではこうした課題を解消していく。
この他、母子滞在施設に求められる機能としては、常駐職員の事務室や娯楽室、児童向けの学習室などがある。
市は設計作業に先立ち、地盤調査業務の委託に向けた一般競争入札を12日に公告。25〜27日に入札書を受け付ける。地盤調査の履行期間は18年3月まで。地盤調査の結果も踏まえながら設計作業を進めるとしている。
市は17年度予算の中で移転改築設計費として770万円を確保している他、18年度までの債務負担行為として限度額1500万円を設定している。
既存のにじが丘荘は、新施設が完成した後に機能を移転し、閉鎖する。廃止後の敷地の用途は未定で、まずは市内部で調整していく。敷地面積は1709平方bとなっている。
提供:建通新聞社