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北陸工業新聞社
2017/12/18

【石川】「B’s行善寺」が特別賞(地域づくり)/2017年度グッドデザイン賞/西川英治氏(五井建築研)、東京で贈賞式/地方創生のモデルに/人や地域との関係性を評価

 五井建築研究所(金沢市、西川英治代表取締役)が設計を担当した社会福祉法人佛子園(白山市、雄谷良成理事長)の福祉施設「B’s行善寺」が、2017年度グッドデザイン賞の「特別賞(地域づくり)」に選ばれ、このほど、東京・国際文化会館で贈賞式が行われた。
 同施設のデザインコンセプトは年齢、障がい、疾病のあるなしに関わらず、あらゆる人たちが「ごちゃまぜ」につながる地域の駆け込み寺。従来、福祉施設では「支えられる」立場だった高齢者や障がい者がここでは「支える」役割を担うなど、生きがいを感じることができる。さらに周辺の地域と一体となったタウン型の生涯活躍のまち、地域コミュニティの再構築を目指し、人口減少時代の地方創生の一つのモデルとして注目される。
 高齢者と子ども、健常者と障がい者など、様々な人や異なる世代などで分け隔てがなく、互いに交わりながら、豊かさと楽しさを実感し、賑わいが生まれる「ごちゃまぜ」の建築・街ということが評価された。
 地域活性化に資するデザインに贈られるグッドデザイン特別賞を受賞したことについて設計者である五井建築研究所の西川代表取締役は「このプロジェクトは雄谷理事長の思想や考え方に共鳴し、取り組んできた。建築の形はある意味、結果に過ぎないが、その建築を通して人と人がどうつながり、どう社会貢献できるかが大切」と指摘し、「こうして人や地域との関係性のデザインが社会的に評価されたことは、今後の大きな励みになる。これからも社会的に必要とされる時代性なり、デザインというものの本当の意味をしっかりと捉えていきたい」と喜びを語った。
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 「B’s行善寺」はS造2階建て延べ4704平方メートル。福祉・医療施設として高齢者デイサービス、障がい者の生活介護、保育園、内科クリニックを備え、交流施設としては天然温泉をはじめ、食事処、ウエルネス(健康増進施設)、温水プール、フラワーショップを有し、誰もが自由に日常的に集まることができる地域コミュニティーになっている。建設工事は1期、2期で進められ、2016年10月から全館で利用されている。

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