トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

日本工業経済新聞社(茨城)
2017/12/13

【茨城】下妻市が市庁舎等建設基本構想示す/延べ7000u

 下妻市の市庁舎等建設基本構想案が明らかになった。本庁舎や千代川庁舎を再編する新庁舎は効率的かつシンプルな施設とし、庁舎機能を維持できる延べ約7000uを最低規模とした。新庁舎建設とともに、市民文化会館や下妻公民館、保健センターなどの複合化を推進し、複合関連施設を整備する計画。本年度末までに基本構想を策定したい考えで、2018年度に基本計画、19年度に基本設計、20年度に実施設計をそれぞれ予定。21〜23年度にかけて建設工事を実施し、24年度の供用開始を目指していく。概算事業費は約93億円を見込む。
 本庁舎や千代川庁舎をはじめ、市民文化会館などでは、老朽化の進行や耐震性能の不足、バリアフリーの未対応、庁舎機能の分散といった問題が起きている。そのため市は、市庁舎を中心とした周辺施設の集約化・複合化を推進し、まちづくりの拠点として新庁舎や複合関連施設などを建設する。
 対象施設は、本庁舎(1969年築、RC造3階建て、延べ4009・14u)、第二庁舎(96年築、S造3階建て、延べ1385・88u)、庁舎東棟(96年築、S造2階建て、延べ257・25u)、千代川庁舎(78年築、RC造2階建て、延べ2187・95u)、千代川庁舎南棟(85年築、RC造平屋、502・61u)、市民文化会館(76年築、RC造3階建て、延べ2819・61u)、下妻公民館(79年築、RC造2階建て、延べ1825・63u)、保健センター(84年築、RC造平屋、912・06u)のほか、車庫などの庁舎付属施設。
 基本構想案によると、新庁舎は財政負担を軽減するため、シンプルな施設を建設する計画。基本方針には◇誰もが快適に利用しやすい庁舎◇効率的で利便性の高いサービスを提供する庁舎◇市民が集いにぎわいを創出する庁舎◇災害に強く安全な庁舎◇災害発生時の指令や情報を発信する庁舎◇情報等のセキュリティーを強化した庁舎◇将来の市民ニーズの変化に対応する庁舎◇ライフサイクルコストを重視する庁舎◇環境にやさしい庁舎−を掲げる。
 新庁舎の機能には、防災設備や駐車場などの基本機能、窓口や議会などの必要機能、待ち合わせや休憩などに利用できる導入機能のほか、公民館や市民文化会館などとの複合化に伴う市民交流やイベントなどを開催する複合化機能を設ける。
 事業手法としては、従来の公設公営方式をはじめ、官民連携によるPFI方式、DBO方式、CM方式、ECI方式などを検討している。
 事業費は、庁舎建設費として約55・2億円を想定。内訳は建設工事費に約37・6億円、仮設庁舎費に約15・2億円、解体工事費に約2・4億円。また、複合関連施設で建設工事費に約35・4億円、各施設の解体工事費に約1・8億円を見込むほか、庁舎周辺の付属施設の解体工事費に約3000万円を試算する。
 財源については市庁舎建設基金のほか、合併特例債、公共施設等適性管理推進事業債、社会資本整備総合交付金などの活用を検討していく。
 また、12月市議会に上程している12月補正予算案に、基本計画策定委託料として2カ年継続費2529万5000円(2017年度=758万9000円、18年度=1770万6000円)を措置。議会の承認を得た上で、基本構想を担当するパシフィックコンサルタンツ活城事務所(水戸市)に随意契約で委託する方向で検討している。
 今後、事業を前倒しで進めていく方針で、本年度末までに基本構想を策定し、その後基本計画に着手。基本計画で建設候補地などを選定した上で、21年度の着工を目指す。
 なお、構想案に対する意見を12月25日まで受け付けている。