名古屋市上下水道局は、空見スラッジリサイクルセンター(名古屋市港区)への汚泥処理施設の導入に際し、民間活力の活用が可能かどうかを検討する。このため「空見スラッジリサイクルセンター汚泥処理施設導入可能性調査業務」を復建調査設計名古屋支店(名古屋市東区)に委託。落札金額は246万円だった。
空見スラッジリサイクルセンターは、港区空見町1にある汚泥処理施設。2013年度に供用を開始した。市内にはこの他2カ所の汚泥処理施設があるが、特に山崎汚泥処理場(南区)で処理炉の老朽化が進行。このため、空見スラッジリサイクルセンターに新たな汚泥処理施設を導入することで、山崎汚泥処理場の機能を代替することを考えている。
同局は今回の委託業務で、空見スラッジリサイクルセンターに新たに導入する汚泥処理施設の能力や規模を検討。1日当たり200dの処理能力を目安に、必要な機能を精査していく。
さらに、民間活力を活用することができるかどうか、可否も含めて検討する。民間のノウハウを生かしたコスト圧縮や工期短縮につなげられるかが判断材料となりそうだ。18年度にかけて、委託の中で整備手法のメニューを整理し、その後に市内部で詰める。
空見スラッジリサイクルセンターでは、既に下水汚泥固形燃料化事業でPFI事業を導入済み。事業者が敷地内に燃料化施設を設計・建設し、運営するDBO方式を採用しており、メタウォーター営業本部中日本営業部(名古屋市瑞穂区)らで構成する特別目的会社と2月に契約した。
汚泥の発生量について、同局は中長期的な増加を見込む。下水の処理に際し、従来の標準活性汚泥法から高度処理への切り替えが進むと予測されるためだ。また、合流式下水道の改善も汚泥の増加につながる。
提供:建通新聞社