岡山県が2017年度上半期(4〜9月)に発注した工事について、平均落札率は土木部が92%、農林水産部は92・9%であったことが本紙の調べなどで明らかになった。
土木部が入札を執行した件数は636件で契約数は631件。平均落札率は92%で、昨年度と比較すると0・2ポイント増加している。不調となった入札は5件で、全体に占める割合は0・79%。昨年度から7・5ポイント減少した。
不調になった要因としては、「指名競争入札で応札が1者のみ」「条件付き一般競争入札で予定価格を超過した」ことが挙げられる。不調後は、「最新の単価に変更」「一部の工事(撤去工事など)を別工事にする」といった対応策がとられた。
上半期の入札方式別の執行件数は、WTO対象案件の一般競争入札が1件、条件付き一般競争入札が234件、指名競争入札が401件。
総合評価落札方式については8000万円以上を対象としているが、17年4月から4000万円以上の一部の土木一式工事でも試行している。総合評価落札方式での執行のうち、最も低い金額を提示した者が落札に至らなかったケースは28件だった。
同様に農林水産部では、入札を執行した件数は255件で契約数も255件。不調は発生しなかった。平均落札率は92・9%で、昨年度と比較すると0・3ポイント増加している。
入札方式別の執行件数は、WTO対象案件の一般競争入札は0件、条件付き一般競争入札が91件、指名競争入札が164件。総合評価落札方式での執行のうち、最も低い金額を提示した者が落札に至らなかったケースは8件だった。
なお、低入札価格調査基準に該当する案件は両部とも0件となっている。
上半期の入札執行状況について県技術管理課は、「設計労務単価の引き上げや積算基準の見直しなどにより、不調件数は少なくなった」と分析している。
「提供:建通新聞社」