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建通新聞社(神奈川)
2017/12/14

【神奈川】関東地整と県が原案 相模川・中津川河川整備計画

 国土交通省関東地方整備局と神奈川県は、相模川・中津川河川整備計画の原案をまとめた。国、県管理区間の合計約86`を対象に、堤防整備や河道掘削、侵食対策などを講じる内容。県管理区間では、磯部頭首工の改築、諏訪森下橋の架け替えなどを行う方針だ。パブリックコメントなどを経て、2018年3月頃に計画決定する見通し。
 計画期間はおおむね30年間。対象は、国管理区間が相模川6・6`(寒川町一之宮から下流)と中津川(宮ケ瀬ダム)11・1`、県管理区間が相模川49`(相模原市緑区〜寒川町一之宮)、中津川19・1`(愛川町半原〜相模川合流点など)となる。
 整備に当たっては、戦後最大の洪水をもたらしたカスリーン台風(1947年9月)と同程度の被害を想定して目標流量を設定。
 県管理区間の相模川は毎秒6900立方b(河道整備の対象流量は毎秒6100立方b)、中津川は毎秒1000立方b(同500立方b)とした。
 原案では国管理区間の整備内容として、堤防未整備区間などでの築堤、相模川河口からJR東海道貨物橋梁までの区間での高潮対策などを挙げた。内水対策として、排水機場の整備なども必要に応じて行う方針だ。
 県管理区間で行うのは、堤防整備や河道掘削、固定堰の改築、橋梁の架け替えなど。このうち、固定堰は、全長313b、高さ4・3bの磯部頭首工を対象に整備する。同頭首工は取水門10門、洪水吐(鋼製油圧自動転倒ゲート)、土砂吐(鋼製油圧ローラゲート)などで構成されている施設。橋梁の架け替えは、河道拡幅に伴って橋長が不足する諏訪森下橋(相模原市緑区大島)を対象とするもの。現在の橋長は105b。
 相模川は、富士山を源とし、山梨県の東部を東に流れて神奈川県に入る。相模ダム、城山ダムを経て流路を南に転じ、神奈川県中央部を流下。中津川などの支川を合わせて相模湾に注ぐ。幹川流路延長113`、流域面積1680平方`の1級河川。

提供:建通新聞社