静岡県は、清水港旅客船拠点形成計画を策定した。拠点形成に向けて、県はクルーズ船社であるゲンティン香港などと連携して港湾施設の整備を推進する。主な整備は、県が日の出緑地、屋根付き通路、日の出5号上屋撤去など、ゲンティン香港が清水マリンターミナルを改修して旅客ターミナルビルを整備する。
清水港は、港湾法に基づき「国際旅客船拠点形成港湾」に指定された。このため、県は2030年を目標に、ゲンティン香港が運営するクルーズラインの母港化と北東アジアクルーズの東日本における拠点化を目指す拠点形成計画を策定した。
拠点形成に向けて取り組む施設整備は、静岡県が日の出4号上屋の改修、5号上屋の撤去と跡地へ防潮堤機能を備えた緑地整備の他、周辺交通の円滑化、2隻同時接岸の実現を図る。このうち、周辺交通対策の考え方として、日の出埠頭(ふとう)から国道149号までの臨港道路(1号、5号、9号)を整備するとした。旅客施設に最も近い日の出埠頭9号道路は、観光用バスやタクシーが主に利用することを想定し、日の出埠頭5号道路は荷役を行う大型トラックが主に通行できるように利用者間との調整を行う。岸壁に面した日の出埠頭1号道路や9号道路には歩道などを整備して歩車分離を図る。
整備スケジュールイメージとしては、20年度に拠点供用開始とし、県は17〜19年度で上屋の改修、撤去、緑地などの整備、ゲンティン香港は18〜19年度で清水マリンターミナル(旅客施設)の改修を行う予定としている。
提供:建通新聞社
(2017/12/13)
建通新聞社 静岡支社