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宮崎建設通信社
2017/12/12

【宮崎】準備工は来年4月、本体工は同年末に公告 県立宮崎病院再整備

 宮崎県病院局は、県立宮崎病院再整備事業の進捗状況と事業スケジュールの見通しを示した。事業費縮減を目的に、現在、建物及び設備の仕様の見直しや発注区分に関する検討を実施。事業スケジュールに関しては、仮設工事や立体駐車場建設工事等の準備工を2018年4月中旬に公告するほか、新病院建設工事を同年11月〜12月頃に公告する予定でいる。
 経年に伴う施設の老朽化や狭隘化の解消、災害対応力の強化、診療機能の向上等を目的に、敷地内に病院を全面改築するほか、一部施設は改修して活用する。基本設計段階の新病院の規模は、鉄骨造(免震構造)地上8階及び塔屋1階、延床面積4万8139m2。施設整備に係る実施設計が日建・コラム設計業務共同企業体で進む。
 一方、近年の資材費及び人件費の高騰、新病院の延床面積の増床等を背景に建設費が増大したため、病院局は実施設計段階で設計業者とは異なる視点からコスト抑制策の立案及び発注者へのアドバイス等を行うCM(コンストラクション・マネジメント)業務をプラスPMに委託。総額で50億円程度の事業費縮減を目指す。
 CM業務では、事業費縮減に関する提案として▽建物・設備の仕様の見直し=入口庇の縮小、厨房機能の見直し、手術式等の空調方式の見直し等▽発注区分の工夫=手術室内装工事、医療ガス工事等の発注方法(一括・分離)―について検討。合わせて、民間事業者等との対話による意見招請(マーケットサウンディング)に取り組む。
 マーケットサウンディングは、対話を通じて民間事業者等と病院局との間で事業の相互理解を図り、民間事業者等が事業へ参加しやすい公募条件や発注区分、施工計画等を整理するもの。宮崎県の建設工事等に係る有資格者を対象に、12月14日まで対話への参加申し込みを受け付ける。対話は来年1月17日〜18日に行う。
 事業スケジュールの見通しでは、準備工事と位置付ける仮設工事や立体駐車場建設工事、病院東側の市道改築工事を18年4月中旬に公告し、5月以降に着工する見通し。実施設計の委託期間が18年10月末であることを踏まえ、同年11月〜12月頃に新病院建設工事を公告し、年度末までに工事請負契約を締結する。
 19年度より新病院の建設工事を本格化させ、21年度中頃までに完成させる予定。その間、既存病院の解体設計や付属棟及び研修等の改修設計も進める。21年度末までに新病院を開院し、これに合わせて旧病院の解体工事や既存施設の改修工事に着手。外構・植栽工事等を経て、23年度早期にグランドオープンする。