東京都港湾局は舟運活性化に向けた取り組みの一環として、海の森公園に船着き場を新設する。これに向け希望制指名競争入札による基本設計の業務委託先選定手続きを開始した。12月25日に開札して設計者を決め、年度内に取りまとめる。
都では防災機能強化や水辺の新たなにぎわい創出の観点から、港湾局や建設局、都市整備局など各局が連携して舟運活性化に向けたソフト・ハード両面の取り組みを進めている。
港湾局ではこの一環として、中央防波堤埋立地に建設している海の森公園(江東区青海3丁目地先、面積約88f)に船着き場を新設する。公園へのアクセス向上も視野に、東側区域に配置する考えだ。
今回委託する業務の中で、想定される船舶や水深、乗降客の動線、背後地の利用状況などを考慮しながら複数の配置案を立案する。その際、葛西海浜公園に設置している既設桟橋の再利用も選択肢に入れる。
その上で、浮桟橋式や重力式、矢板式など異なる構造形式を複数案抽出。地震や津波による耐久性などを確認して最適な構造形式を絞り込み、概算工事費を算出する。
海の森公園では、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のボート・カヌー(スプリント)の競技会場として都が海の森水上競技場、組織委員会が仮設の競技施設として海の森クロスカントリーコースを整備する。こうした状況を踏まえ、都は後利用に向けた動線や施設配置計画の見直しも進めている。
提供:建通新聞社