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建設新聞社
2017/12/05

【東北・福島】環境省福島環境再生事務所が初の工事発注見通しを公表

 環境省福島地方環境事務所は4日、同事務所では初となる工事発注見通し(2017年度下半期分)を公表した。公表件数は4件で、このうち2件がWTO対象。入札予定時期はすべて第4四半期としている。
 同事務所は、福島県内で除染や中間貯蔵事業等を担当。工事発注はこれまで関係自治体との調整や権利者の同意、用地取得状況、他工事の進捗に応じ常に流動的なスケジュールの中で行っていたため、見通しが立てられない状況にあった。しかし、先月開催された第9回中間貯蔵施設環境安全委員会で施設の配置や用地取得の見通しを示すなど、着実な事業進捗が図られていることから今回の公表に至った。中間貯蔵事業関係の工事は、受注企業にとって多くの元請社員を配置する必要があるため、発注見通しの公表は各社の営業戦略上も効果的な取り組みといえる。
 今後の公表方針は、公表時期を原則年2回(4月、10月)とし、補正予算で関連事業費が計上された際に随時追加する。公表対象は、工事のみで、廃棄物処分等の業務については対象外。なお、16年度分から実施している発注者支援業務に関する見通しは引き続き公表する。
 今回公表分のうち、大熊、双葉両町の廃棄物貯蔵施設工事がWTO対象。この施設は減容化処理したばい塵の貯蔵が目的で、コンテナ貯蔵容量は大熊が約2万9000個、双葉が約1万4000個とする。WTO以外では双葉町の被災建物等解体撤去、川俣町の仮置場造成が予定されている。
 公表内容は次の通り(▽工事名@工種A工事場所B工期C工事概要D備考)。
▽平成29年度双葉町汚染廃棄物対策地域における被災建物等解体撤去等工事(その2)@解体工事A福島県双葉町B約6カ月C既存建物等解体撤去
▽平成29年度川俣町仮置場造成等工事@土木工事A福島県川俣町B約6カ月C仮置場造成工
▽平成29年度中間貯蔵(大熊工区)廃棄物貯蔵施設工事@建築工事A福島県大熊町B約37カ月C廃棄物貯蔵施設建設工事一式(貯蔵容量約2万9000個)、定置工約4000個DWTO
▽平成29年度中間貯蔵(双葉工区)廃棄物貯蔵施設工事@建築工事A福島県双葉町B約37カ月C廃棄物貯蔵施設建設工事一式(貯蔵容量約1万4000個)、定置工約4000個DWTO

 提供:建設新聞社